RSウイルス感染症ってなに?症状や予防法を解説
テレビやネットニュースの感染症情報をみていると、春ごろから徐々に「RSウイルス感染症」というキーワードを目にします。
RSウイルス感染症は2歳までにほぼ100%の人が感染する感染症で、1度感染したあとも何度も感染します。
感染回数を重ねるごとに症状は軽症化しますので、大人がかかっても重症化することはほとんどなく、自覚症状がないこともあります。
しかし、自覚症状のない感染した大人が6カ月未満の乳幼児などに感染させてしまうと、重症化させてしまうことも。
知らず知らずのうちに感染拡大させないためにも、RSウイルス感染症とは何かを知ることが切です。
こちらの記事では、RSウイルス感染症とは何か、症状や予防法についても解説しています。
小さな子どもがいてRSウイルスのことが気になるという方は、ぜひ参考にご覧ください。
RSウイルス感染症とは?
RSウイルス感染症とは、RSウイルスによる急性の呼吸器系感染症のことです。
大きく分けてA型とB型があり、地域や場所によってどちらの型の比率が高いかは異なりますが、一般的にはA型の方が重症化しやすいと言われています。
※参照:NIID国立感染症研究所「RSウイルス感染症とは」
RSウイルスは、1歳までに50%、2歳までにはほぼ100%が少なくとも1度は感染するとされています。
1度感染したあとも何度も繰り返し感染しますが、年長以降の子どもや大人で重症になることはほとんどありません。
RSウイルス感染症の検査は、症状などを見て医師の判断により行われますが、迅速診断キットを用いて検査する方法が一般的です。
検査は、綿棒で鼻の粘膜から検体を採取し検査キットを使って行い、10~15分程度で結果がわかります。
なお、迅速キットは保険適用でない場合が多く、すべての外来受診者に検査をするわけではありません。
RSウイルスに感染したときの症状
RSウイルスに感染すると、鼻水、発熱、咳などの症状があらわれます。年長以降の子どもや大人はほとんど軽症ですが、ひどくなる場合は、呼吸困難になったり肺炎になったりする可能性もあります。
特に、生後6か月以内の乳児や慢性呼吸器疾患などの基礎疾患がある高齢者への感染には注意が必要です。
RSウイルス感染症の特効約はありませんので、治療は症状に合わせた対処療法が基本です。
例えば、鼻水を吸引したり痰を切る薬を処方したり、咳がひどい場合には気管支を拡張させる薬を利用したりします。
喉が乾燥すると咳が出やすくなるため、こまめに水分補給をしたり部屋を加湿したりすることで、症状がすこし和らぐと言われています。
RSウイルスに感染しないための予防法
RSウイルス感染症の感染経路は、接触感染と飛沫感染です。
RSウイルス感染症を予防するために、まずはしっかりと手洗いを行いましょう。
また、子どもが触れたり舐めたりしたおもちゃからも感染しますので、使用したあとはアルコールなどで消毒をすることが大切です。
混雑している場所に行くと感染しやすいので、RSウイルスが流行している時期に、6カ月未満の乳児と一緒に混雑している場所への外出は避けた方が良いでしょう、
RSウイルスに感染している子どもを大人が抱っこしている時に、子どもがくしゃみや咳をすると大人も感染してしまいます。
マスクなどを使用して、家庭内で感染拡大しないように注意しましょう。
まとめ
近年、RSウイルス感染症は春ころから徐々に増加傾向にあり、夏にピークを迎えています。
RSウイルス感染症は大人の場合だと自覚症状がないこともありますが、気付かないうちに月齢の低い乳児に感染させてしまうと重症化する恐れもありますので注意しましょう。
感染拡大させないためにも、手洗いや咳エチケットを意識して毎日元気に過ごしたいですね。