女性は閉経後に乳房の病気リスクが高くなる。超音波検査のすすめ
乳がんは触診でしこりを見つけられるため、比較的早い段階で検知しやすいタイプの「がん」です。
しかし、もしも転移してからの発見であれば、治療は長く苦しいものになるでしょう。
予後を考えるのであれば、何を置いても早期発見、早期治療開始が大切です。
女性に乳房の病気リスクが上昇するのは閉経後の時期だと言われています。
閉経前の女性は1~2年に1回程度、閉経後の女性は1年に1回程度は病院で検査を受け、健康状態の確認を行うことをおすすめします。
乳房の病気を発見するきっかけ
・ふたつのパターンがある
乳房の病気はいくつもの種類があります。
症状は乳房のしこりや皮膚の変色、乳房の変形などで、病気を発見するきっかけは自分で気付くパターンと他人が気付くパターンに分かれます。
他人が気付くパターンでは、夫や恋人など密接な関係があるパートナーによって指摘されて、病気が発覚するケースが多いようです。
・超早期発見のためのセルフチェック
どんな病気でも共通して言えることですが、病気の治療は早期開始が鉄則なので、日ごろから乳房のセルフチェックを習慣にすることが大切です。
乳房のチェック項目は「くぼみなどの変形がないか」「しこりがないか」「左右の差がないか」「乳頭からの分泌物がないか」「皮膚のただれがないか」などです。
形状をチェックする際には裸になって鏡の前に立ち、正しい姿勢でさまざまな角度から観察するといいでしょう。腕を上げた状態、下げた状態、正面から、斜めから、横からと、念入りにチェックしてください。
乳房の病気を調べる検査
・乳がんなどを調べる検査の種類
乳房の病気を予防、あるいは検出する検査項目には「マンモグラフィー(乳房エックス線検査)」「乳房超音波検査」「乳房MRI検査」「乳がん遺伝子検査」「PEM(乳房用PET/CT)」があります。 画像検査で腫瘍が確認された場合には細胞を採取して調べる「細胞診」へと進み、確定診断後に治療方針を決める流れです。
予防的な意味で検査を受ける場合には「乳房超音波検査」をおすすめします。
・エコー(超音波)検査なら身体的負担はない
「乳房超音波検査」は乳房に超音波を発するプローブという端子をあてて体内で反射された超音波を解析し、画像化する検査です。
リアルタイムで画像が描出されるためその場で結果が分かること、超音波なので全く心身に負担がないこと、造影剤などを使用しないこと、端子をあてるだけなので痛みがないことなど、数々のメリットがあります。
乳房の病気を防ぐという意味で検査を受ける場合、1~2年程度、病歴がある方についてはより短期間のスパンで検査を繰り返し受診する必要が出てきます。
だからこそ、超音波検査のように身体的負担の少ない検査項目を選ぶことが望ましいというわけです。
定期的に検査を受診する方には、ご希望の項目を自由に組み合わせられる人間ドックという仕組みをおすすめします。
医師との相談の中でよりよい検査の種類を提示されれば組み換えも可能で、それぞれの検査について単独で受診する際のような長い待ち時間は発生しません。
そのうえ費用面でもひとつずつ検査を受けるより優遇されるので、より手軽に、より効率よく定期検査を受けたいと考える方はぜひお近くの病院で人間ドックの受診について相談してみてください。