顎関節症で「人生が苦痛」に!? 痛みのない毎日を取り戻そう

コラム

顎関節症で「人生が苦痛」に!? 痛みのない毎日を取り戻そうあごの関節がずれてしまう「顎関節症(がくかんせつしょう)」という疾患をご存知でしょうか?
「たかがあごの関節だろう」「噛み合わせが悪くなる程度だろう」と思っている方は要注意。
たった1つの関節であっても、骨格は全身が連動しています。とくにあごの関節は全身の姿勢に大きな影響をもたらす部位です。

原因不明の体調不良に悩んでいる方は、もしかすると顎関節症のせいなのかもしれませんよ。
今回は、顎関節症の脅威や、どのようにチェックしたらいいのかをご紹介します。

顎関節症の症状と影響

・顎関節症とは

顎関節症とは、あごの痛みや開口障害、あごを開け閉めした際の異音、人によっては痛みを伴う症状のことです。
病態としては、「咀嚼障害」「捻挫様の障害」「顎関節の動作障害」「顎関節の変形」「それ以外」の5つに分類されます。
顎関節の摩耗や変形を伴う顎関節症は最も重度なタイプで、この段階に至ると症状はあごだけにとどまりません。

・全身におよぶ影響の話

自律神経は骨格と強い関連性があります。
顎関節症が悪化するとめまいや耳鳴り、手足などのしびれ、ひいては麻痺、言語障害、自律神経失調症、視覚障害、そしてうつ病などの精神的症状まで出てくる可能性があります。
肩こりや首の痛み、頭痛などはかなり早い段階から現れるサインなので、慢性的な不快症状に気付いた際には、あごの開け閉めに違和感がないかチェックしていただきたいと思います。

顎関節症の検査について

・MRI検査で炎症の有無をチェック

顎関節症は、周囲の筋組織や靭帯に炎症があるかどうかで治療方法が変わります。
他の類似疾患との鑑別も必要なので、組織が炎症しているかどうかを確認できるMRI検査が推奨されています。 MRI検査は、磁気共鳴を利用して軟組織を画像化する検査です。
そのため、顎関節症特有の軟組織の変異が視認でき、最も的確に顎関節症を鑑別し得る検査項目というわけです。
口腔外科では顎関節症の診断にMRI検査は不可欠とまで言われています。

・定期的に人間ドックを受けたい

MRI検査は、インフルエンザや風邪などの一般的な疾患では利用されない高度な検査項目です。
このことから、単独でも2万円以上の費用がかかります。
治療の一環として認められれば保険が適用されることもありますが、予防的な意味で検査を受ける場合は完全自費となります。
まだ治療の必要がない顎関節症や、全身の状態確認の意味での検査受診であれば、人間ドックでお得に受診なさることをおすすめします。

顎関節症の検査について
人間ドックはご希望の検査項目を自由に組み合わせ、1回の通院ですべてを受診できる唯一の方法です。
予算や目的に合わせて検査項目を選べるので、定期的に受診して健康管理を効率化しようと考える方に適しています。
顎関節症以外にも健康不安を抱えていらっしゃる方は、ぜひ一度病院で相談してみてください。

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