腎臓から始まる静かな脅威「MRI検査」で病気を早期発見!
人間だれしもが持っている病気のリスク。しかし、罹患する病気の種類によって深刻度は大きく変わります。もしそれが腎臓の病気であったとしたら、発見するのすら難しく、かなり進行した状態で治療開始となるケースが多いのです。
そうなったとしたら、完治は難しいでしょう。
自由に行動できる体を少しでも長く維持するために、ぜひ定期的な検査の受診を検討していただきたいと思います。
「腎臓病」にはどんな種類があるのか
・腎臓病の主な種類
ひとくちに腎臓病と言ってもさまざまな種類があります。
主なものだけでも「糸球体腎炎」「続発性腎炎」「ネフローゼ症候群」「IgA腎症」「腎不全」「糖尿病性腎症」「痛風腎」「間質性腎炎」「嚢胞腎」「腎盂腎炎」「腎腫瘍」「膀胱尿逆流症」など。
糸球体腎炎や腎不全には慢性と急性の区分があり、急性の症状については劇的な悪化の恐れがあります。
・「原発性」と「続発性」の違い
数多く存在する腎臓の病気を把握するには「原発性」であるのか、「続発性」であるのかという視点を持つといいでしょう。
「原発性」は腎臓を起点とする病気のことで、「続発性」は文字通り別の器官に発生した病気や障害が原因となって起こる病気です。
続発性の腎臓病については腎臓の治療とともに、その大本となった原因疾患の治療を同時に進める必要があります。
腎臓の病気発見に有効な「MRI検査」
・MRI検査とは
一般的な健康診断しか受けた経験を持たない方には無縁な検査項目かもしれませんね。しかし、MRI検査は人間ドックなどではごく基本的な項目のひとつです。
MRI検査は通称「磁気共鳴画像診断」とも言い、単純レントゲン画像検査などとは全く異なる仕組みで体の内部を撮影します。
腎臓の病気が疑われる場合には腹部に磁場を発生させ、水分の共鳴を利用して臓器の形を描き出すのです。そのため、通常のレントゲンなどでは映らない腎臓を視覚的に検査できるというわけです。
・MRI検査は「人間ドック」で受けたい
MRI検査は磁気共鳴を利用するため被ばくなどのリスクがありません。また、非接触性の検査でもあるので受診者の肉体を損なうこともありません。このようにメリットの大きな検査項目が健康診断などで選べない理由は、検査時間や検査費用が莫大になると考えられるからです。
もしMRI検査を単独で受診しようとしたら、保険が適用されない場合2万円から3万円程度の費用負担が発生します。より詳細に病気が疑われる場所を特定しようとするならば、さらに価格の高い造影MRI検査を、ということになるでしょう。
腎臓に不安がある方は血液検査や尿検査などほかの項目も合わせて行うべきです。MRI検査に興味を持った方は定期的な人間ドックの受診と、その項目としてMRI検査を選ばれることをおすすめします。
人間ドックは初期検査から確定診断までセットで受けられる唯一の手段です。それぞれの検査を単独で予約すると別々に待ち時間が発生しますし、費用も純粋な掛け算になります。人間ドックでセットにすると多少は検査費用が安くなるもの。
病気リスクは下げたい。でも、より肉体的、経済的負担は軽くしたいと考える方は、まずは医師に健康状態と検査の必要性についてのご相談を。
スケジュールや予算に合わせて検査項目を組み合わせるようにしてください。