肺の病気のサインを見逃さないためにも人間ドックを受けよう!
人間の寿命は肺年齢に左右されるといいます。心肺機能は生命活動の基盤といってもいいので、日ごろから肺の健康を意識して生活する必要があるのです。
しかし、近年は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の罹患率が高くなっており、日本人がいかに「肺の健康」に対して無関心だったかが浮き彫りになってきました。
喫煙習慣のある方、喫煙者が身近にいる方、そうした条件下になくても息苦しいと感じる方などは、ぜひ肺ドックの受診を検討していただきたいと思います。
肺の病気は身近に潜んでいる
・肺の病気
肺の病気としては「肺結核」「肺線維症」「気管支喘息」「気管支拡張症」「肺気腫」「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」「肺がん」「肺炎」「サルコイドーシス」「じん肺」「肺気胸」「肺水腫」などがあります。また、そのほかにも難病に指定されている病気もあるので、病気の宣告を受けた際には指定難病の医療費助成についてしっかり説明を聞くようにしましょう。
・「酸素不足」になると何が起こるのか
肺の病気は肺機能を低下させます。体内への酸素供給量が慢性的に不足するため、症状は全身におよぶのです。全身の炎症症状や、骨粗しょう症など、一見すると肺とは無縁に思えるような症状も合併します。
肺の病気を調べるには
・肺の相談は何科でできる?
肺の病気については呼吸器科、呼吸器内科で相談するとスムーズに検査や治療を進められます。呼吸器科や呼吸器内科に通えない方は内科を受診してください。
肺の健康状態を調べる検査は個人に合わせて選ぶ必要があります。そのため、単独で検査を受診するよりも人間ドックの受診をおすすめします。受けるべき検査項目は「肺機能検査」と「X線検査」「CT検査」「動脈血ガス分析」「血液検査」など。特にスパイロメーターを使用した肺機能検査や胸部CT検査は人間ドックならでは。
・肺機能検査
スパイロメーターを使用した肺機能検査では、通常肺活量、予測肺活量と実測肺活量の比率、努力性肺活量、1秒量、1秒率、残気量、1回換気量などの測定によって肺の病気の有無や重症度を判別する検査です。
・定期検査は人間ドックで
人間ドックは個人個人の状況に沿って検査項目を組み合わせるコースのことです。検査結果次第では検体検査などを行い、病名の確定診断から治療計画まで連続して受診できる点が大きなメリットといえるでしょう。
また、精密な検査結果を蓄積できるため、病気リスクが高い方の場合は身体の状態変化を観察して発病をある程度予測することもできます。
肺機能は調べなければなかなか異常に気づけないものです。喫煙習慣がある方、過去に喫煙していた方、周囲に喫煙者が多い方は、特に発病率が高いと判明しています。心当たりがある方はぜひ人間ドックの受診を検討なさってください。