動脈硬化の発見にはABI検査・PWV検査が有効
現代人にとって、より身近な病気となってきている「動脈硬化」。
さてこの動脈硬化の発見には、ABI検査、PWV検査が有効です。
今回は、動脈硬化の症状や原因を絡めながら、動脈硬化を早期発見する手段についてご紹介していきます。
動脈硬化とは
「動脈硬化」というのは、血管内にコレステロールや中性脂肪が溜まり、血管が硬くなり血液がスムーズに流れなくなった状態を指します。
動脈硬化の原因は、主に偏った食生活・飲酒・喫煙・運動不足・ストレスなどの生活習慣と老化が関係しています。そのため生活習慣に問題がある40歳以降の方は、特に動脈硬化を患い易いと言えます。
動脈硬化を放置すると、最悪の場合死に至る原因ともなる心疾患(狭心症・心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳卒中・脳梗塞・脳出血など)に発展することがあります。
動脈硬化は発見し難い
動脈硬化を患うと、頭痛・息切れ・だるさ・冷え・顔色が悪いなどの症状を伴うことがありますが、これらは日常的な疲れや風邪などからも起きる症状ですので、判別は難しいです。
また大半の方は動脈硬化を患っても、進行しないとその症状がはっきりと現れてきません。
このため、動脈硬化を早期に発見するには、自発的に病院で検査を受ける事が大切になります。
動脈硬化の検査
動脈硬化は、血圧測定などでも発見出来る場合がありますが、より確実に発見出来るのは、精度が高い「ABI検査」と「PWV検査」と呼ばれる検査です。
・ABI検査
ABI検査はより高度な血圧測定です。専門機材を使用し、足首と上腕の血圧の比を測定し、動脈硬化の進行具合を調べます。ABI値が0.9未満であると、動脈硬化の疑いがあります。
・PWV検査
PWV検査では専門機材を使用し、心臓から押し出された血液により生じた拍動が、血管を通じて手や足に届くまでの伝達速度を計り、動脈硬化の進行具合を調べます。PWV値が13.5以上であると(伝達速度が速いと)、動脈硬化の疑いが持たれてきます。
ABI検査、PWV検査は動脈硬化を発見するには最適の検査ではありますが、一般的な定期健康診断などには組み込まれておらず、人間ドックでオプションとして組み込み検査するのが通例です。 なかなか普段触れることの無い検査ですので、人間ドックの際はぜひ受診をしておきましょう。
このように動脈硬化は後々大きなリスクともなり得る病気であり、かつ自覚症状が乏しく発見し難い病気でもありますので、人間ドックの際にはABI検査、PWV検査を受診しておくことをおすすめします。
動脈硬化は、早期発見をして生活習慣を見直していけば、完治させることは十分可能ですよ。