健康診断と人間ドック それぞれわかること
健康管理をする上で検査を受けようとする際、人間ドックを思い浮かべる方も多くいるでしょう。
企業にお勤めの方など、ほとんどの場合で義務付けされている健康診断とはどう違うのでしょうか?
ここでは、健康診断と人間ドックの検査と見つかりやすい病気について紹介致します。
健康診断とは
労働安全衛生法によって義務付けされ、会社員などが1年に1回以上、定期的に受ける検査が健康診断です。検査項目が定められており、検査を行う自治体や職場によって検査項目が追加されることがあります。 健康診断は健康状態を測るための検査を行い、生活習慣病などの予防や早期発見をすることを目的としています。
■ 健康診断で行われる検査
・ 診察
・ 身長・体重・BMI
・ 視力検査
・ 聴力検査
・ 血圧測定
・ 血液検査
・ 尿検査
・ 胸部レントゲン
・ 肝機能検査
・ 血糖検査
・ 心電図
・ 脂質検査
■ 健康診断で分かる病気
・ 高血圧症
・ 高脂血症
・ 糖尿病
・ 慢性胃炎
・ 胃潰瘍
・ アルコール性肝障害
・ 肝炎
・ 肝硬変
・ 腎炎
・ 不整脈
・ 狭心症
・ 肺結核
・ 肺がん
人間ドックとは
健康診断と人間ドックの大きな違いは、検査機器と検査項目数にあります。
人間ドックは健康診断で行われる検査はもちろん、さらに検査項目が増えるため、より念密な検査を受けたい方におすすめです。 年齢や目的、今現在の症状に合わせて検査を組み合わせることもできるため、特に気になるところの検査をしたいときにも有効です。 検査の組み合わせによって、半日で帰るコースや1泊するコースがあり費用もさまざまです。人間ドックを希望するときは医師と相談して検査内容を決めると良いでしょう。
■ 人間ドックで使われる機器
・ CT検査(コンピューター断層診断装置:Computed Tomography)
CT検査とは放射線(X線)を使った検査ですがレントゲンとは少し違います。これはさまざまな角度からX線を当ててコンピューターで解析、画像にするものです。主に骨を見る為に使われます。
・ MRI検査(磁気共鳴画像診断装置:Magnetic Resonance Imaging)
MRIは磁力を使って人間の磁力を撮影するもの。人間の体内には多くの細胞があり、その細胞の水分から磁力が出ています。MRIはそれを撮影するのです。そのため水を多く含む臓器と血管を撮影するために使われます。
・ PET検査(陽電子放射断層撮影検査:Positron Emission Tomography)
これはガン細胞に目印をつけ、それを撮影するものです。従来の検査より小さなガンも発見することが可能です。
他にも超音波装置や、眼底カメラなど人間ドックでは精密な検査をするために多様な機器が使われています。
■ 人間ドッグで行われる検査
・眼底・眼圧
・呼吸機能検査
・尿素窒素
・クレアチニン検査
・尿潜血
・肝炎ウイルス検査
・PSA検査(腫瘍マーカー)
・乳がん検査
・子宮がん検査
・内視鏡・透視検査
■ 人間ドックで分かる病気
・ 痛風
・ リュウマチ
・ 胃十二指腸潰瘍(胃カメラやバリウム検査があれば健康診断でも発見されます)
・ 尿路結石(超音波検査がある場合は健康診断でも発見されます)
・ 胆石
・ 胆のうポリープ
・ がん(食道・胃・胆のう・肝臓・大腸・膀胱・前立腺がん・乳がん・子宮がん)
・ 白血病
・ 脳腫瘍
・ 脳動脈瘤
・ 脳梗塞
・ 脳出血
健康診断よりも検査項目が多い人間ドックは、自覚症状のない病気の早期発見につながります。
健康保険組合から補助金がでることもありますので、人間ドックを受ける際は加入している健康保険組合に問い合わせてみて下さい。
病気になってから辛い思いをしないためにも、事前の検査で体の状況を知って健康を維持することが大切です。そのためにも人間ドックを定期的に受けて、健康の維持に役立ててみてはいかがでしょうか?