氷食症とは?症状や原因を解説

コラム

無性に氷が食べたくなる。どれだけ氷を食べても満足しない。氷がないとイライラする。
このような症状は、氷食症によるものかもしれません。
こちらの記事は、氷食症とは何か、氷食症の症状や原因などについて解説しています。
「氷を食べたい気持ちが止まらずに困っている」という人は、ぜひ参考にお読みください。

氷食症とは

氷食症とは、「異食症」のひとつとして考えられている摂食障害です。異食症とは、栄養価のないものや食用ではない泥や髪の毛などを、1カ月以上にわたり継続的に摂取する症状のことを言います。氷食症は、字のとおり「氷」を過剰に摂取し続けるという特徴があります。

氷食症の症状

氷食症の症状には以下のようなものがあります。
 1日に大量の氷を食べたくなる
 氷がないと不安になり落ち着かない
 氷をガリガリと噛みたい衝動に駆られる
 寒くても氷への欲求が止まらない
氷を過剰摂取することに伴って、他の食品の摂取が減少してしまい栄養不足に陥ることがあります。さらに、氷の食べ過ぎで胃腸に負担をかけるため、腹痛や下痢などが起こります。また、常に氷への欲求があるため、日常生活に支障をきたす可能性もあります。

氷食症の原因

氷食症の主な原因が鉄分の不足によるもので、特に20~40代の女性に多いと言われています。また、氷食症の症状がある人の血液検査をした場合、多くの人が鉄欠乏性貧血になっていることがわかっています。
女性の場合は、妊娠中や月経が起きる時期にも氷食症の症状があらわれることも多いとされています。鉄欠乏貧血になる原因には、胃潰瘍や大腸がんなどの病気が隠れているケースもありますので、医療機関を受診してしっかりと診察してもらうようにしましょう。
鉄分以外では、心理的ストレスなどを抱えている場合にも氷食症の症状があらわれることもあります。氷を噛むことで一時的に気分が改善したり、不安の軽減につながったりするため、これが習慣化してしまう場合があります。

氷食症になったら

氷食症かもと思ったら、以下のことをおこないましょう。
 医療機関を受診する
 栄養バランスを意識する
 ストレス解消に努める

医療機関を受診する

医療機関を受診すれば、血液検査により鉄分不足によるものなのかどうかを知ることができます。妊娠中や月経中になる場合は産婦人科、それ以外であれば内科を受診してみましょう。血液検査の結果、鉄分不足でない場合は精神科や心療内科を受診すると良いでしょう。

栄養バランスを意識する

氷食症になる多くの人は鉄分不足ですが、鉄分は体内で作ることができません。そのため、栄養バランスを意識した食事をとるようにしましょう。鉄分の多い食材には、牛や豚、鶏のレバー、牛の赤身肉、いわし、さんま、卵などがあります。
食事だけで鉄分補給が難しい場合は、サプリメントを摂取してもよいでしょう。
とはいえ、鉄分を摂り過ぎると、嘔吐、下痢、腹痛などの症状や肝機能に障害を及ぼす可能性もありますので、注意してください。

ストレス解消に努める

鉄分不足が原因でない場合、心理的な問題が原因の可能性がありますので、ストレスを解消できるようにしましょう。一人で深く考えすぎてしまうと、より悪化してしまうケースもあります。もしも簡単に解消できるようなストレスでないのであれば、心理カウンセリングなどを利用するのもおすすめです。

まとめ

氷食症はただの習慣や癖ではありません。体や心が発しているSOSなので、見て見ぬふりをせずに、医療機関を受診して適切な治療を受けることが大切です。
また、氷食症の症状は氷への執着から、何も知らない人を驚かせてしまうこともあるでしょう。そのため、周りの人から理解を得ることも重要なことといえます。
氷食症の主な原因は鉄分不足によるものなので、健康的な食事をして、心身のバランスを保つことで、氷食症のリスクを低下させることができるでしょう。

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