朝食が必要は嘘だった?理由を紹介

コラム


「朝食は1日の中で最も重要な食事」「朝ごはんを食べないと仕事や勉強に集中できなくなる」などという言葉を一度は耳にしたことはありませんか?しかし最近では、必ずしも朝食を食べた方が良いわけではないことが分かってきました。ここでは、その理由を紹介しています。

朝食推奨の理由

 まず、なぜ朝食が必要と言われてきたのか、その理由について紹介します。
 1つ目の理由は、1日が始まる体内のスイッチをオンにするためです。特に脳が働くにはブドウ糖が必要で、朝食に白米などのブドウ糖を摂取しないと午前中は頭がボンヤリしてしまいます。また、低血糖になっているため、身体がだるい感じがすることもあると言われています。
 2つ目の理由は、「体内リズム」と「生活リズム」を合わせるためです。私たちの体内リズムは、日光を浴びると活動を始める時間と認識し、太陽が沈むと休む時間だと認識します。朝食を食べないと、体内リズムと生活リズムが狂ってしまうと言われています。

朝食効果なしの研究結果が?

 日本だけでなく、欧米でも朝食は重要視されており、学校で朝食を提供する制度もありました。その制度を取り入れたところ、生徒の成績が上がったという結果も出たのです。しかし、イギリスのリーズ大学が調査したところ、実際に良い結果が出たのは家が貧しい子どもだけでした。つまり、家で十分な食事を摂れていない環境にいる子どもに関しては、成績が上がったのです。逆に、家で普通に食事ができる子どもたちは、全く変化が無かったのです。
 その他にも、「朝食を食べないと太る」という仮定にアメリカのヴァンダービルト大学の研究では、朝食の有無は肥満への影響はないとされています。朝食を食べている人は日々健康に気を使っている人が多かった、ということに過ぎなかったのです。つまり、朝食を食べないこと自体が、太りやすくなるという原因にはなっていないということです。

朝食が要らない理由①栄養が足りている


 1日3食でも1日1食でも、大切なのは必要な摂取カロリーや栄養がトータルで摂れているかということです。朝食だけが必要なのではありません。昼食や夕食をたくさん食べる人は、必ずしも朝食を摂る必要はないというわけです。むしろそういう人は朝食を摂るとカロリー過剰になり、肥満の恐れもあります。

朝食が要らない理由②胃腸が休めない

 これは特に、夜遅くまで仕事をしてからご飯を食べる人や、会食などが多い人に当てはまります。夜遅くにご飯を食べ消化しきれないまま寝てしまうと、かなり消化器官に負担がかかります。そこに朝食を入れてしまうと、さらに負担がかかり、胃もたれなどの不調の原因にもなります。そのようなライフスタイルな人は、朝食を軽めにするか摂らないことで胃腸を休めることが大切です。

朝食が要らない理由③便秘になりやすい

 朝食を食べることで、胃に食べ物が入るとそちらにエネルギーが使われます。そうなった場合、排泄をするためのエネルギーが使われてしまい、朝にお通じがないということになりかねません。しかしこれは異論もあり、朝食を食べることで胃腸が動き出し、排泄がスムーズになるという意見もあります。これに関しては人それぞれの体質によるので、自身で判断してみることが必要です。

朝食の有無はライフスタイルに合わせる

 朝食を食べた方がよい、食べない方がよい、というのは、人それぞれのライフスタイルによります。先ほども述べたように、夜ご飯が遅くなる人は食べない方が良いかもしれませんが、夜ご飯が早い人は朝食が必要となるでしょう。また、朝食を食べると胃もたれがしやすい人もいれば、食べないと空腹で胃酸が分泌されてしまい胃痛に繋がる人もいます。
 必ずこうした方が良い、というものはなく、各々の生活リズムや体質に合わせて、朝食の有無を選択することが必要です。身体に良いからというイメージだけで無理に朝食を食べる必要もないし、無理に食べない必要もないのです。

まとめ

 ここまで朝食が必要な理由や、不要な理由などを紹介してきました。朝食を食べないこと自体が肥満に繋がることはなく、成績にも関与しないことがわかりました。体質により、朝食を食べた方が活発に動ける人とそうでない人がいることも事実です。大切なのは、自分の体質やライフスタイルを考慮し、自身で選択していくことですね。

関連記事一覧