日焼けは健康に悪い?ケア方法も紹介
日焼けは健康に悪い?ケア方法も紹介
毎年やってくる暑い夏。気になるのはやっぱり紫外線による日焼けですよね。ひと昔前は、肌が黒い方が健康的と言われ、なんとなく日焼けをしている子どもは元気なイメージがありました。しかし、日焼けは健康を害する可能性があるのです。ここでは、日焼けと健康の関係や、日焼けのケア法を紹介しています。
紫外線について
日焼けの原因は、日光に含まれている紫外線です。太陽光線のうち、紫外線、可視光線、赤外線に分類できます。可視光線は眩しく感じ、赤外線は熱さを感じるので実感がありますが、紫外線は何も感じません。そのため、曇りの日や室内でも紫外線は出ているのですがそれを感じることができず、うっかり日焼けしてしまった!なんてことも少なくありません。
日焼けの仕組み
肌が紫外線を浴びると、肌細胞を紫外線から守るメラニンというものが、肌の中で生成されます。メラニンという黒い色素を作ることによって、肌を紫外線から守る作用が働くためです。
紫外線が入ると、メラノサイトというところに信号が送られ、メラニン生成します。メラニンは、メラノソームというところに蓄積し、メラニンが満タンになると、ケラチノサイトというところに移動します。その後、肌のターンオーバーによって下の方にあったメラニンが押し上げられます。徐々に上に押し上げられていくため、皮膚が黒くなっていくように見えます。最後はアカとなって剥がれ落ち、1ヶ月で元に戻ります。
日焼けは皮膚細胞に損傷を与える
紫外線は、皮膚細胞のDNAに損傷を与えてしまいます。過度な長期間の日焼けにより危惧されているのは、皮膚癌です。とくに色素が薄いDNAを持っている白人の人は、リスクが高いそうです。米国では、1時間当たり平均1人が亡くなっています。
また、子どもの頃というのは皮膚が薄く炎症を起こしやすいです。10代後半まで水ふくれなどの炎症を起こす日焼けをした経験のある人は、皮膚癌を発症するリスクは2倍になるといわれています。さらに、15~20歳の間に5回以上そのような日焼けをしている人は、皮膚癌になるリスクは80%高まるとも言われています。
日光には中毒性がある
もうひとつ危惧されているのは、日光による中毒性です。マウスを使った実験で、「日光を繰り返し浴びる生活を送っていると、ヘロインと同じ効果のある神経伝達物質のエンドルフィンが分泌されるということが分かったそうです。太陽の光を浴びた日が続き、その後屋内で過ごすと沈んだ気分になるのは、日光中毒の可能性があります。また、いつもは屋内で生活している人が、いきなり日光が照りつける場所に長時間居続けると、細胞が自己修復する時間が与えられないために皮膚へのダメージが強いため、注意が必要です。
日焼けの種類
日焼けには、サンタンとサンバーンと呼ばれる2種類の症状があります。
サンタンは、紫外線の中でもUVAによるもので、皮膚が黒くなるタイプの日焼けです。日光を浴びてから72時間後にメラニン生成が始まり、1か月以上日焼けの状態が続くこともあります。皮膚のターンオーバーによって肌の黒さはなくなりますが、排泄しきれなかった部分はシミになってしまいます。サンタンを繰り返すと、シミだけではなくホクロも増えていきます。
サンバーンは、紫外線のUVBによる日焼けです。皮膚が赤くなってしまい、赤く腫れて熱を持ちます。水ぶくれができる場合があり、数日間炎症が続くことがあります。サンタンよりもDNAの損傷が大きく、皮膚ガンの原因にもなるので注意が必要です。
日焼けのケア方法
日焼けは、火傷と同じような状態です。そのため、早急な処置が必要です。まずは火照りが治るまでしっかりと冷やしてから、ビタミンC誘導体配合の化粧水を塗りましょう。その後はたっぷり睡眠をとり、肌への保湿もこまめに行ってください。きゅうりパックやレモンパックなどが良いと紹介していることもありますが、実際には効果はありません。しっかりと冷やし、保湿することを意識してください。一度焼いてしまったものは元に戻らないので、しっかりと日々UV対策を行うことが大切です。
まとめ
ここまで、日焼けの健康被害やケア方法について紹介してきました。日光は骨を強くしたりビタミンDを生成したり、必要な要素ですが、浴びすぎると皮膚癌などの健康被害を及ぼします。しっかりとUVケアをし、日焼けしてしまったときは早急にケアをして対処しましょう。