座りっぱなしが健康に与える影響とは?対処法も解説

コラム

座りっぱなしが健康に与える影響とは?対処法も解説
ずっと座りっぱなしで仕事をしていると、次第に足が重だるくなってきたり腰の痛みを感じたりすることがあります。
そんなとき「座りっぱなしは健康に何かしら悪い影響を与えるのでは?」と不安に思ってしまいませんか?
こちらの記事では、座りっぱなしが健康に与える影響にはどんなことがあるのかについて解説していきます。
座りっぱなしによる健康への影響を心配されている方は、ぜひ参考にご覧ください。

座りっぱなしによる健康への影響

一日のうち、何時間も座りっぱなしで仕事をしたりテレビをみたりしている人は、健康に悪い影響を与えることがわかっています。京都府立医科大学の研究では、座っている時間と死亡の関係について研究されており、日中の座りっぱなしの時間が2時間増加するごとに、死亡リスクは15%増加することがわかっています。
オーストラリアの研究機関の調査によると、日本人の平均的な座りっぱなしの時間は世界1位の7時間となっており、健康へのリスクが高レベルにある方が多いことがわかります。
座りっぱなしによる健康への影響には以下のことがあります。
・ 血行不良
・ 生活習慣病
・ 筋力低下
・ メンタルヘルスの悪化

筋力低下

座りっぱなしの状態が続くと足の筋肉を使わないため、下半身の筋力が低下していきます。下半身の筋力が低下すると、立ち上がることが面倒だと感じたり、障害物が何もないところでつまずいたりします。
また、下半身には血液を心臓に戻すポンプの役割がありますが、筋力が低下すると十分な量の血液を戻すことができずに、血行不良になってしまいます。

血行不良

座りっぱなしで血行不良になると、冷えやむくみ、腰痛、眼精疲労などの症状が起こります。
また、血行不良は血栓を作ってしまう場合があり、エコノミークラス症候群を生じさせてしまう恐れも考えられます。エコノミークラス症候群とは、座りっぱなしの時にできた血栓が、立ち上がったりした際に血流に乗って肺へと運ばれ、血管を詰まらせてしまう病気です。
震災の時には、被災者が車中泊や狭い避難所で座りっぱなしの状態が続いてしまうことで、エコノミークラス症候群になり最悪死亡するケースがあり、毎回被災者に向けて注意喚起がされています。

生活習慣病

生活習慣病とは、食事や運動などの生活習慣が発症の要因となる疾患の総称で、がんや心臓病、脳卒中、糖尿病などが生活習慣病に含まれます。
デスクワークなど座りっぱなしの状態を続けていると、運動不足になりエネルギー代謝が低下することに。この結果、肥満になったり内臓脂肪がつきやすくなったりして、糖尿病などの生活習慣病を引き起こしてしまうリスクにつながるのです。

メンタルヘルスの悪化

適度な運動はストレス発散効果などがあり、メンタルを健康に保つことに役立っています。長時間の座りっぱなしは、不安やうつ病など、メンタルヘルスを悪化させる恐れがありますので、注意が必要です。

座りっぱなしの対処方法は?

参照:スポーツ庁Web広報マガジン
WHOの身体活動および座位行動に関するガイドラインでは、18~64歳の成人の場合、中強度の有酸素性の身体活動を少なくとも週に150~300分または、高強度の有酸素性の身体活動を75~150分行うことを推奨しています。
中強度は上記の表の3~6メッツ未満、高強度は6メッツ以上のことです。
ウォーキングやヨガなどを週の何日かに取り入れて習慣化していくと良いでしょう。
運動以外でも、座りっぱなしが続く際には、30分に一度くらいの頻度で椅子から立ち上がったり座ったりすると、健康への悪影響を軽減すると言われています。
他にも、エコノミークラス症候群予防のための足の運動もオススメです。

参照:厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」

まとめ

集中して仕事をしていると、何時間も時間が経過してしまっていることもあるでしょう。しかし、仕事を座りっぱなしで行っていると、健康に悪い影響を及ぼし、あなたの寿命を縮めてしまう可能性もあります。
できるだけ座りっぱなしにならないように、こまめに椅子から立ち上がったりストレッチをしたりすることで、リスクの軽減につながりますので、意識して行いましょう。

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