夏風邪はどうして治りにくいのか?対処法をご紹介!

コラム

風邪といえば、冬にかかりやすいイメージが強いですよね。その理由は、多くのウイルスや細菌が低温と乾燥を好むため、高温多湿な夏には繁殖しにくいからなのです。しかし、中には高温多湿の環境を好む「アデノウイルス」や「エンテロウイルス」などがいて、これらのウイルスが原因で夏風邪を引き起こしてしまいます。ここでは、そんな夏風邪が治りにく理由や対処法を紹介していきます。

夏風邪の種類と症状

夏風邪の症状は、頭痛・腹痛・発熱・喉の痛み・下痢などで、冬の風邪と大きな違いはありません。しかし、全体的に軽めの症状が出ることが多く、軽く考えて放置してしまい重症化することも多いのです。少しでも異変を感じたら放置せず、早めに治すようにしましょう。また、ウイルス別に見てみると症状が異なります。アデノウイルスは発熱、喉の痛み、頭痛、食欲不振、鼻づまり。エンテロウイルスは腹痛、下痢、発熱、頭痛、喉の痛み。
つまり夏風邪とは、夏に流行する発熱や、喉の痛み、咳などの風邪症状が見られる病気をまとめた名称で、ウイルスはさまざまなのです。またこのほかにも、手足口病はコクサッキーウイルスA6、エンテロウイルス71(EV71)などのウイルスに感染することにより、38度以下の発熱や手足や口の中に発疹が生じます。ヘルパンギーナは、主にエンテロウイルス属のコクサッキーウイルスに感染することにより、38度以上の発熱、喉の痛み、口内に水疱ができるなどの症状が見られます。咽頭結膜炎(プール熱)は、アデノウイルスに感染することにより、喉の腫れ、結膜炎、39度以上の発熱、下痢や腹痛等の症状が見られることがあります。

夏風邪の感染経路

夏風邪の感染経路は主に、感染者の唾液や鼻水、くしゃみ、咳などの飛沫を吸い込むことによる飛沫感染や、感染者が使用したタオルを使用することで感染する接触感染があります。また手足口病の場合、糞便中にウイルスが排出されるため、糞便を介した糞口感染によって感染してしまうこともあります。夏風邪は子供がかかりやすいので、飛沫感染や接触感染によって、幼稚園や保育園などで感染が広がることが多いです。また、子供だけでなく大人でもかかってしまうことがあるので、お子さんが発症した場合も注意が必要です。

夏風邪が治りにくい理由


夏風邪は治りにくいと言われることが多いです。しかし実は、夏風邪のウイルスが、冬に比べて特別強力というわけではないのです。ではなぜ夏風邪は長引いてしまうのでしょうか。それは、夏は疲労・睡眠不足・ストレスなどで免疫力が弱っていることが、治りにくい原因になってしまうのです。特に、クーラーの効いた部屋と外を行き来すると、自覚している以上に温度差で体に大きな負担がかかっています。また、日が長くなるのでつい活動時間が伸びて疲労が溜まることも原因のひとつです。そして夏風邪は全体的に軽めの症状が出やすいため普段どおりの生活をしてしまい、余計に免疫機能が疲弊してしまい、軽めの症状がなかなか治らないということが起こりやすいのです。

夏風邪を早く治すための対処法

実は夏風邪のウイルスには、有効な抗ウイルス剤がありません。つまり、夏風邪の治療は免疫力を高め、自然治癒力に任せるのが主流となっています。だからこそ、いつも以上に規則正しい生活が必要になります。水分と栄養を十分に摂り、ゆっくり休養をとって免疫力を回復させることに徹しましょう。また、喉や口が痛くて食べられない場合は病院で点滴などを受け、栄養を入れることをおすすめします。腹痛や下痢の症状があるときは脱水症状を引き起こしやすいので、とくにこまめな水分補給を心がけましょう。

まとめ

ここまで、夏風邪が長引く理由や夏風邪の種類、対処法を紹介してきました。夏だからと言って無理して活動するのではなく、もし夏風邪を引いてしまったときはしっかり休養をととり、早めに対処することが大切ですね。

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