免疫の強さは腸で決まる!?その理由を紹介
新型コロナウイルスが世界を震撼させてから2年以上が経ちました。そのほかにも、世間にはさまざまなウイルスが飛び交っています。ウイルスを体内に入れないということは不可能ですが、それを発症するかしないかは、私たちの体の中にある免疫の強さで決まります。そしてその免疫の強さは、なんと腸で決まるのです。
今回はその理由について紹介していきます。
腸が免疫と関わっている理由について
腸というと消化・吸収をしてくれる器官というイメージがありますよね。しかし実は、この腸が免疫の強さの秘訣と言われています。私たちの腸を含む消化器官は、口から始まり食道、胃、十二指腸、小腸、大腸と肛門までが一つの管でつながっています。腸内は、「からだの内側」というイメージがあるかもしれませんが、実は外側と直結していることから「からだの外側」に分類されます。このため腸は、食べ物を消化吸収する際に、口から一緒に侵入したウイルスや病原菌もからだに取り込んでしまう危険と隣り合わせにある器官なのです。このことから、腸では外敵の侵入からからだを守る免疫機能が働いていて、さまざまな「免疫細胞」や、からだに侵入してきたウイルスや病原菌と直接戦う「抗体」が存在しているのです。そしてその数は、からだ全体の免疫細胞の60%以上が腸に集まっているのです。
腸で働く二つの免疫機能について
腸には、二つの免疫機能が存在しています。一つ目は、腸内で菌と直接戦う免疫細胞と抗体です。私たちの腸内にウイルスや病原菌が入ってくると、腸壁の内側にある「免疫細胞」が反応して「抗体」を生みだします。「抗体」は、腸壁の内側から腸内に放出されると、直接ウイルスや病原菌を倒そうとします。こうしてからだの内側へのウイルスや病原菌の侵入を防いでいるのです。
二つ目の免疫機能は、わざと菌を腸壁の内側にとりこんで全身の免疫力を高める機能です。腸での免疫機能というと、直接ウイルスや病原菌と戦うイメージがありますよね。しかし実は腸には、菌と直接戦う以外の免疫機能も存在しています。実は人間の腸壁には、わざと腸壁の内側に一部のウイルスや病原菌を取り込む入口があります。それは、ウイルスや病原菌をからだにわざと取り込むことにより、腸壁の内側にある免疫細胞を活性化し、ウイルスや病原菌といった敵の情報を学習させるたなのです。免疫細胞の訓練場といったようなイメージですね。そして、敵について学習をした免疫細胞を血液にのせて全身に送り込み、これによって全身の免疫力を高めています。
アレルギーと腸の関わり
実は、アレルギーと腸も大きな関わりがあると言われています。人間の体には、「からだに必要なものについては免疫機能を働かせない」という機能が備わっています。これによって腸内では「食べ物」と「ウイルスや病原菌」とを見分けています。この機能がまれに「暴走」して発症するのが「アレルギー反応」です。腸内環境が悪化すると、腸の免疫がうまく機能しなくなり、敵ではない食べ物を攻撃したり、反対にウイルスや病原菌と戦わず、からだの内側に取り込んでしまうことが稀に起きてしまいます。腸内環境を整えることで、こういった免疫機能の低下を予防することができ、アレルギー反応も起こりにくくなります。
まとめ
ここまで、腸の免疫について紹介してきました。体の免疫の60%を腸が占めているというのは驚きだったのではないでしょうか。腸の免疫機能を高めるには、腸内環境を整えることが大切です。やはり日頃の食生活を整え、腸を元気にして備えることが大切ですね。ぜひ腸活をして腸を元気にし、健やかな日々を送りたいですね。