便秘は食べることで改善できる!
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、便秘は男性に比べて女性の方が自覚症状がある人が多いと言われています。
特に女性では、20代から50代では40%程度、60代では45%、70代では80%以上が便秘であると回答していて、どの年代でも悩まされている人が多いことがわかりますね。しかし実は便秘は食べることで解消できるのです。
今回は、その理由や方法について紹介していきます。
慢性の便秘の定義とは
慢性の便秘は、『本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態』と慢性便秘症診療ガイドラインで定義されています。毎日出ていなかったとしても、排出すべき量を快適に排便できていれば便秘ではないのです。そのため、毎日出ていないから便秘だと思っていた方は、出ない日数を数え続けるのではなく、便の状態や快適に排便できたかということへ意識を向けてみるとよいかもしれませんね。
便秘を解消させる食生活①炭水化物を摂取する
実は便秘を解消する方法としてもっとも有効なのは、食生活なのです。ここからは、効果的な食生活習慣を3つ紹介します。一つ目はやはり、バランスの良い食事です。主食・主菜・副菜を揃えて、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を適度に摂取することは、便の量を増やすことにも繋がります。当たり前ですが、食事量が少なければ便の量も少なくなってしまいますよね。近年話題なので糖質制限をされている方もいらっしゃると思いますが、炭水化物を極端に減らし過ぎると食物繊維の不足にも繋がってしまいます。また、脂質も必要不可欠です。脂質に含まれている脂肪酸が大腸の粘膜を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を促進してくれるからです。減量のために炭水化物や脂質を控えて便秘が続くという方は、炭水化物や脂質の摂取が少な過ぎるかもしれないので、少し増やしてみてください。
便秘を解消させる食生活①水分をしっかり摂る
こまめな水分補給は便秘対策に必須です。大腸では水分や電解質が吸収されます。便秘で大腸に便が留まっている状態では、便中の水分がどんどん吸収されてしまい便が固く出にくくなってしまうため、水分が必須なのです。起床後、朝食、昼食、夕食、入浴前後、就寝前と、食事と食事の間もこまめな水分補給を心がけてみてください。運動習慣のある方は、水分補給の内容も運動強度や運動時間に合わせて調整してみましょう。
便秘を解消させる食生活①水溶性食物繊維を豊富に摂取する
便秘に悩んでいる方は既に食物繊維の摂取を意識されている方も多いと思いますが、実は食物繊維には水溶性と不溶性があり、食物繊維をしっかり摂っているのに便が固いという方は、不溶性の食物繊維が多く、摂り方が偏っている可能性があります。便秘気味の方には水溶性食物繊維がおすすめです。水溶性食物繊維は、水に溶けてドロドロになるため固くなった便に水分を与え、排泄しやすくしてくれる効果があるからです。ほとんどの食品は不溶性食物繊維、水溶性食物繊維のどちらも併せ持っているため、食物繊維が豊富な食品を意識して摂ることで、自動的に不溶性・水溶性食物繊維の摂取ができます。
しかし、タオエバおからは食物繊維を多く含みますが、その内訳をみると不溶性が水溶性より極端に多いです。便秘解消のためにおからを食べているのに、なかなか便秘が解消されないという方は、不溶性の食物繊維の摂取に偏っている可能性があります食品の多くは不溶性の食物繊維の方が水溶性より多く含まれる場合が多いですが、ごぼうは不溶性と水溶性が同じくらい含まれています。もし不溶性に偏っていたという方は、水溶性の食物繊維の摂取を心がけてみてください。
まとめ
ここまで、慢性便秘を改善する食生活習慣を紹介してきました。とくに食物繊維に関しては、たくさんとれば良いというわけではないので、食品に含まれる内訳なども見てみるとよいかもしれませんね。ぜひ参考にして、解消に役立ててみてください。