低体温症は室内でも起きる!室温18度以下で死亡のリスクも
低体温症といえば、寒い地域や登山など、外で起きるものでしょう?と思われる方も多いですが、実は室内でも起こります。
こちらの記事では低体温症とは何か、どんな症状があるのかを解説しています。
室内が寒くて体温の低下などが気になる方は参考に読んでみてください。
低体温症とは?
低体温症とは、体の中心部分である深部体温が35度未満になることです。低体温症は外にいるときになりそうなイメージがありますが、低体温症の7割は室内で起こっていると言われています。
熱い夏の熱中症が危険なことは知られていますが、寒い冬の低体温症にも熱中症と同じように危険があります。低体温症は、深部温度を測って35℃~32℃が軽度、32℃~28度が中等度、28度以下が重度と判断されます。
低体温症になると起きる症状
低体温症になった場合には早い段階で体温を回復させる必要がありますが、中等度まで深部体温が低下してしまうと、死亡率は40%になると言われています。
低体温症になると起きる症状は以下のとおりです。
1 軽度(深部体温35℃~32℃)
1.1 血圧上昇
1.2 判断能力低下
1.3 シバリング
シバリングとは体温が低下したときなどに、体を震わせ熱を発生させて、体温を保とうとする生理現象のことです。
2 中等度(深部温度32℃~28℃)
2.1 シバリング消失
2.2 瞳孔拡大
2.3 意識障害
3 重度(深部体温28℃以下)
3.1 昏睡
3.2 高度徐脈(徐脈とは脈が遅いことです)
低体温症を予防する方法
低体温症を予防する方法は以下のとおりです。
・ 室温を18度以上に保つ
・ 飲酒後の行動に気をつける
・ 温かいものを飲む・食べる
・ 寒さを感じたら重ね着をする
・ 適度な運動をおこなう
それぞれ解説していきます。
室温を18℃以上に保つ
WHOの住まいと健康に関するガイドラインでは、居住者の健康を守るために冬季の室温を18℃にすることを推奨しています。また、高齢者や子ども、慢性疾患患者などが住んでいる住宅は18℃よりも高い必要性も述べられています。
飲酒後の行動に気を付ける
お酒を飲んだあとは血管が拡張し血流がよくなるため、体がポカポカと温かく感じます。また、酔いのため寒さに鈍感になってしまうことも。そのため、寒さに気付かずに酔ったまま寒い場所で眠り込んでしまい、低体温症になることが考えられます。
温かいものを飲む・食べる
温かい食べものや飲み物は、体の内側から温かくしてくれます。寒い冬に人気の鍋は、体を温めつつ部屋を加湿する効果もあり、一石二鳥です。また、飲み物でオススメはココアやショウガ湯がオススメです。ココアに含まれるカカオポリフェノールには、血管を広げる作用があり血液の流れをよくしてくれる効果があります。また、ショウガ湯に含まれるショウガオールにも血流をよくして体を温める効果があります。
寒さを感じたら重ね着をする
少しでも寒いなと感じるときは、我慢せずに重ね着しましょう。重ね着をする服と服の間に空気の層ができることで、重ね着をしていないときよりも温かくなります。外出するときは、空気が逃げないような素材のものを上に着るようにしましょう。
適度な運動をする
適度な運動をして筋肉量を増やすことで、基礎代謝がアップし体温を上昇させてくれます。また、血流もよくなりますので冷えを防ぐ効果もあります。
まとめ
冬の寝室は、温かい布団に入るからと暖房器具を利用せずに眠る方も多いでしょう。しかし、室内の温度が18℃以下になると低体温症になるリスクがあると考えられています。睡眠中に室温が下がってしまうこともありますので、暖房をつけたり湯たんぽを利用したりして体温がさがらないように注意しましょう。