人間ドックの尿検査で何がわかる?検査前日に注意すること

コラム

人間ドックの尿検査では、どんなことがわかるのかご存じでしょうか?
尿検査で尿の状態を調べることで、糖尿病や腎臓病の発見につながることがあります。
しかし、尿検査の前日には、いくつか注意しておかなければならないことも。
こちらの記事では、人間ドックの尿検査で何がわかるのか、検査前日に注意することなどを解説しています。
人間ドックで尿検査をする予定の方は、ぜひ参考にご覧ください。

人間ドックの尿検査でわかる主な4つのこと

人間ドックの尿検査の検査項目には、尿PH、尿比重、尿蛋白、尿潜血、尿糖、尿ウロビリノーゲン、尿ケトン体、尿沈査などがあります。
こちらでは、検査項目の中の主な以下4つを調べることでわかることを解説していきます。
1. 尿蛋白(にょうたんぱく)
2. 尿糖
3. 尿潜血
4. 尿沈査(にょうちんさ)
それぞれ解説していきます。

1.尿蛋白

腎臓では、血液中の不要なものをフィルターにかけ、尿として体外に排泄しています。
通常、血液中のたんぱく質はフィルターにかけられたあとに腎臓で再吸収されます。
しかし、腎臓に異常があると機能が正常に働かず、尿中にたんぱく質が出ることがあり、尿蛋白を調べることで、腎臓の以上に気付くことができます。

2.尿糖

尿検査では尿中のブドウ糖の有無を調べ、糖尿病などの疾患の疑いがないかを確認しています。
通常の尿には糖分は含まれませんが、血液中の糖尿度が高い状態が続くと、腎臓で糖を再吸収することができずに、尿の中に糖が漏れ出てきます。
そのため、尿糖を調べれば、糖尿病や甲状腺機能亢進症など、なんらかの疾患がある可能性を知ることができます。

3.尿潜血

尿潜血は、尿に血液が混じっていないかを検査しています。
尿に血液が混じっている場合、膀胱炎や尿路結石、腎臓病などが原因となって出血している可能性が考えられます。
女性の場合は、月経の影響で検査結果が陽性になることもあります。

4.尿沈査

尿沈査は、尿潜血が見られた場合に、遠心分離機を用いて尿の中の沈殿物を調べます。
尿沈査検査をすることで、尿の中の赤血球や白血球の状態、細菌の有無などを調べ、尿潜血の原因を探ります。

人間ドックの尿検査前日に注意すること

人間ドックの尿検査は、前日の食事などがダイレクトに影響しがちです。そのため、人間ドックの尿検査を行う前日は以下のことに注意しましょう。
●ビタミンCのサプリメントなど
●過度な運動
●糖分の多い食べ物・飲み物
●アルコール
●決められた時間以降の飲食
ビタミンCを多く含むサプリメントなどを摂取すると、尿糖や尿潜血の反応が出ることがあります。
また、過度な運動などで体が疲れすぎてしまうと、尿蛋白や尿潜血などの異常がみられることも。
さらに、糖分の多い飲み物や食べ物、アルコールなども尿検査に影響が出やすいことがわかっていますので、前日に摂取することはできるだけ控えた方が良いでしょう。
人間ドックでは、前日の夜の食事時間が決められていますので、それまでに飲食を終わらせる必要があります。

人間ドックで尿を取るときのポイント

人間ドックで尿検査を行う時、朝いちばんの尿を取るように指示されていると思います。
これは、通常、尿には蛋白質が出ませんが、日中の尿は食事や運動などの影響により蛋白質が検出されてしまうことがあります。
そのため、夜寝ている間に尿をためて、朝一番の尿を取るように言われています。
尿を取るときのポイントは、必ず中間尿を取ることです。
初めの尿には尿道口に付いた細菌が混じってしまうこともあるため、中間尿を取る必要があります。
また、夜中に目が覚めてトイレに行った場合でも再度眠りにつくのであれば、尿検査の尿は、朝目が覚めた時に取りましょう。

まとめ

人間ドックの尿検査では、体の異常を知ることができます。しかし、尿検査の結果には前日の食事や運動による影響が出やすいので、注意が必要です。
前日の就寝前には、あらかじめトイレのすぐ目に付く場所に尿検査キットを置いておくと、当日の尿検査を忘れにくいと思います。
人間ドックでしっかりと尿検査をして、体の異常がないかを確認できると良いですね。

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