ぽっこりお腹の原因は脂肪だけではない?

コラム

 常にお腹が張っている、ダイエットをしたのに下っ腹がへこまないなど、ぽっこりお腹に悩んでいる人は多いと思います。皮下脂肪や内臓脂肪の可能性もありますが、ダイエットしても痩せない場合、脂肪が原因ではないかもしれません。ここでは、ぽっこりお腹の原因や改善方法を紹介しています。

ぽっこりお腹の原因


 ぽっこりお腹の原因は、脂肪や便秘、内臓が下がっているなど、様々な原因が考えられますが、常にお腹が張っている感覚がする人はSIBO(シーボ)と呼ばれる病気の可能性が高いです。別名は「小腸内細菌増殖症:Small Intestinal Bacterial Overgrowth」という名前で、略してSIBOと呼ばれます。これは、小腸の中で腸内細菌が爆発的に増える病気で、大量のガスが腸内で発生してしまいます。少ししか食べてないのにお腹がパンパンになるという人は、このSIBOかもしれません。

SIBOの症状と原因

 SIBOの症状は、下痢や便秘を繰り返す、腹痛、お腹がゴロゴロと鳴る、少量の食事でもお腹がパンパンに張る、げっぷや胸やけがする、食べ物が食道にもどる感覚がある、などがあります。
 SIBOの主な原因は、小腸の動きが悪くなっていることで無駄な細菌増えやすくなることや、胃酸の分泌が少なり、小腸の無駄な細菌を殺せないなどが原因として挙げられます。それを招いてしまっている生活習慣として、大きなストレスや間食、抗生物質の服用、免疫力の低下、胃薬の服用による胃酸減少、炭水化物の食べすぎなどがあります。

SIBOの改善方法①

 SIBOは小腸の動きが悪いことで起こってしまいます。そのため、小腸と大腸を繋いでいるバウヒン弁の位置をお腹の上からマッサージすると効果的です。下腹辺りを、「の」の字を描くようにマッサージをしてみてください。また、ガスモチンやアコファイドなど「胃腸の運動機能改善薬」で小腸の動きを活発にさせることも効果的です。その他にも、ピロリ菌が原因となっている場合があるので、ピロリ菌を洗浄して胃酸分泌を活発化させることも改善に繋がります。

SIBOの改善方法②

 SIBOを避けるためには、食事を改善することも大切です。小腸にガスを発生させやすい食べ物として、小麦があります。小麦にはSIBOの症状を悪化させてしまう糖が含まれています。パンやラーメン、パスタ、お好み焼きなどの粉物料理、ピザなどを頻繁に食べる人は、グルテンフリーの食事にしてみると改善されるかもしれません。小麦の代わりとして、お米や蕎麦を選ぶと効果的です。一番ガスを発生させない穀物は米ということが分かっています。
 また、お腹や腸に良いとされているヨーグルトにも注意が必要です。日本人の75%が乳糖不耐症といわれていて、うまく乳糖を分解できない体質だそうです。そのため、SIBOや過敏性腸症候群の人が食べると余計に症状が悪化してしまう場合があるといいます。ヨーグルトや牛乳など乳製品の乳糖が、小腸に大量の水を引き込んでしまい、下痢や腹痛、便秘の原因になることもあるのだとか。善玉菌を増やす効果もあるが、お腹の張りを改善するために食べているものが、その原因になっているかもしれないのです。ヨーグルトの代わりに、納豆やキムチ、豆腐などの発酵食品で腸内環境を整えることもできるため、試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

 ここまで、ぽっこりお腹の原因SIBOについて紹介してきました。小腸は今まで、大腸と違い癌になりにくく検査もしにくいため、解明されていない部分が多くありました。しかし小腸が不調であると、全身の臓器に何らかの病気や障害をもたらす可能性があることも分かっています。逆に小腸が元気になれば、全身が健康になっていくこともある、とても重要な臓器なのです。自分がSIBOかも?という人は、ぜひ改善方法を試して健康な小腸を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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