お腹のハリを解消してスリムなウエストを目指そう

コラム

 細いウエストは、いつの時代も女性の憧れですよね。しかし、脂肪を落とすだけではなく、お腹の張りも解消しないといけません。実際、お腹の張りに悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。今回は、そんなお腹の張りの原因を紹介していきます。

なぜ、おなかが張るのか


お腹の張りは、主に空気の呑み込みなどによるガスだまりが原因です。おなかのハリは医学用語では「腹部膨満感」といいます。そのほとんどは腸内にガスがたまることで起こり、2つのタイプがあるのです。1つは口から大量の空気を呑み込むことで起こるもので、無意識のうちに空気をたくさん呑み込んでしまう状態。つばを頻繁に呑み込んだり、早食いしたり、よくかまないで食べたりすることで呑み込む空気が多くなり、ガスだまりにつながってしまうという仕組みです。もう1つは、腸内環境や腸の働きに問題があるという状態です。便秘や食物繊維の摂り過ぎ、消化不良などは腸内の異常発酵を招いてガスを発生させます。女性の場合はホルモンの変動にも影響され、月経前は腸の働きが低下し、おなかの張りが現れやすくなることもあります。
 また、ガス以外でも、便秘で腸内に便や水分がたまってハリが起こっているケースもあります。実際は、これらに腸の形、姿勢、運動習慣といった要因が絡み合って「ハリ」感が生じてしまいます。消化器の病気や子宮筋腫などの婦人科系の病気でおなかが張ることもあるので、気になる症状が続く場合は医師の診断が必要なときもあります。

お腹が張りやすい人の特徴は?


お腹の張りやすい人は、ストレスや緊張感の強い人に多いです。唾や空気を飲み込んでしまう呑気症は、空気嚥下えんげ症ともいい、おなかのハリで困っている人に多いです。ストレスとのかかわりが深く、まじめな人や考え過ぎる人に多い傾向があります。ハリの他に、おならやげっぷが増え、仕事や学業に支障を来すなど、本人にとって深刻な悩みとなっていることもあります。人は緊張すると唾液が出て、つばを呑み込むことが多くなり、この時一緒に空気も呑み込んでしまうのです。つばを1回呑み込むと15mlの空気を一緒に呑み込むといわれ、100回余計に呑み込めば、1.5ℓの空気がおなかに入ってしまいます。解決法は、ハリの原因を認識した上で、おなかが張る不安からできるだけ意識を離し、気にしないようにすることが大切です。難しい人には、心身をリラックスさせる自律訓練法や認知行動療法などの心理的アプローチが有効的です。

腸内環境が悪いとガスが増える理由


ガスが増える理由は、大腸の悪玉菌が異常発酵を起こしてしまうからです。人の腸内にはたくさんの腸内細菌がすみつき、腸内フローラを形成しています。腸内細菌の中には健康によい影響を与える菌、善玉菌もあれば、有害な菌、悪玉菌もあります。よい腸内環境とは、腸内細菌のうち善玉菌が優勢になっている状態のことで、腸内環境の乱れとは善玉菌が減って、悪玉菌が増えている状態のことです。腸内環境がよいと、小腸で消化されなかった食べカスは大腸内でよい発酵を起こしますが、腸内環境が悪いと異常発酵を起こし、腸内にガスを発生させてしまうのです。また、人によっては消化しにくい食物繊維を摂り過ぎたり、消化酵素が少なくて消化が十分にできなかったりすることも、ガスを増やす原因となります。

腸の形も影響するって本当?


 実は、日本人特有の腸の形がぽっこりおなかの原因になっているというデータもあります。長年たくさんの患者さんの腸を診てきた結果、日本人のおよそ8割が、大腸がねじれている「ねじれ腸」、大腸が落ち込んでいる「落下腸」のいずれかに当てはまることがわかっています。ねじれ腸や落下腸の人は便が引っかかってガスがたまりやすく、下腹が出た「ぽっこりおなか」になりやすいのです。また、落下腸の場合は、便がなくても腸自体が骨盤内に落ち込んでハリの原因となってしまいます。これらは一時的にマッサージなどで改善できます。

まとめ


ここまで、お腹の張りの原因を紹介してきました。原因をしっかり知ることで、対策も取ることができますよね。ぜひ参考にして自分のお腹の張りの原因をよく知り、マッサージや心理的アプローチも含め実践してみてください!

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