【人間ドック】肺活量の検査で何がわかるの?

コラム

人間ドックでおこなわれる肺活量の検査でわかることは何?
肺活量の検査をしてわかる病気はあるの?
など、人間ドックでなんとなくおこなっている肺活量の検査でわかることが何なのかいまいちわからないという人は多いのではないでしょうか。
そこでこちらの記事では、以下のことについて解説しています。
 【人間ドック】肺活量検査でわかること
 【人間ドック】肺活量検査の基準値
 【人間ドック】肺活量検査でわかる病気
 【人間ドック】肺活量の検査方法
この記事を読んで肺活量検査でわかることが何かを確認し、健康的な生活にお役立てください!

【人間ドック】肺活量検査でわかること

肺活量の検査では肺の働きや呼吸機能の状態を検査することができ、具体的には以下のことがわかります。
 肺活量:一回の呼吸で最大限吸い込んだ空気を思い切り吐き出した量
 努力性肺活量:最大量を吸い込んだ空気を一気に吐き出したときの量
 1秒量:思い切り息を吸ったあとに最も強く息を吐き出した最初の1秒の量
これらの数値などから呼吸器系の健康状態を総合的に判断することができます。

【人間ドック】肺活量検査の基準値

肺活量の基準値は性別・年齢・身長によって異なりますが、一般的な基準値は以下の通りです。
 %肺活量の基準値:80.0以上
 1秒率(1秒量÷肺活量×100)の基準値:70.0以上
どちらも基準値未満の場合、異常と判断されます。

【人間ドック】肺活量検査でわかる病気

肺活量検査でわかる病気には主に以下のものがあります。
 慢性閉塞性肺疾患
 気管支ぜん息
 肺結核
 間質性肺炎
それぞれ解説していきます。

慢性閉塞性肺疾患

慢性気管支炎や肺気腫などの総称で、有害物質を長期間吸入し続けたことにより発症します。最大の原因は喫煙によるもので、慢性的なせきやたん、身体を動かしたときに息切れしやすいなどの症状があります。

気管支ぜん息

気管支ぜん息の原因は、ダニの死骸やほこり、かびなどのアレルギーによるものが多いですが、原因を特定できない場合もあります。これらを吸い込むことで気道に炎症がおこり、ぜーぜー・ひゅーひゅーという音と一緒にせきやたんが出て、息苦しさを感じます。

肺結核

肺結核とは結核菌による感染症です。飛沫感染で感染し、せき・たん・微熱・胸痛・食欲不振などの症状があります。

間質性肺疾患

肺の内部にある間質という組織が炎症を起こし、徐々に硬くなっていき、息切れ・乾いたせき・疲れやすいなどの症状があります。原因は薬剤や関節リウマチなどがありますが、原因がわからないことも多いです。

【人間ドック】肺活量の検査方法

人間ドックでの肺活量検査は、スパイロメーターという専用の機器を使用しておこないます。検査前は喫煙・激しい運動・食事を避けるようにします。
検査手順は以下の通りです。
1. 使い捨ての口にくわえるチューブ(マウスピース)を装着し、鼻で呼吸するのを防ぐために鼻をクリップで止めます。
2. いつも通りの呼吸を数回行ったあと、自分が吸える最大限の息を吸い込みます。
3. 一気に強い息を吐き出し、すべての息を吐き切る限界まで長く吐き出し続けます。

まとめ

肺活量検査は呼吸器の健康状態を把握する重要な検査です。年に1回、人間ドックで検査をすれば、万が一疾患があった場合には早期発見ができます。また、もしも検査結果を見て不安に思うことがあれば、診断結果を持ってかかりつけの医師や呼吸器専門医に相談することもできるため、安心につながるでしょう。
自身の呼吸器の状態を把握しておくと、日常生活でも健康状態を意識した生活ができます。特に高齢者や喫煙者は呼吸器に異常がみられる確率も上がりがちなので、定期的な検査をおこない自分の呼吸器の状態を確認しておくことをおすすめします。

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