【人間ドック】心電図検査で何がわかる?発見できる病気は?
人間ドックでおこなわれる検査項目には「心電図検査」があります。
体に何かつけられてじっとしていると数分で検査は終了してしまうため、こんな簡単な検査でどんなことがわかるのだろうと思うことがありませんか?
本記事では、心電図検査をして何がわかるのか、心電図検査をしたことによってわかる病気はどんなものかを解説しています。
心電図検査について知りたいという方は、ぜひ参考にお読みください。
心電図検査とは
人間の体には弱い電気が常に流れており、心臓はこの電気が流れることにより拍動しています。心電図はこの心臓に流れる電気信号を体の表面からキャッチして、波型に記録したもののことを言います。
心電図の検査は以下のように行われます。
1. 胸・手首・足首が見えるようにした状態でベッドに上向きに横になります。
2. 胸・手首・足首に電極を取り付けます。
3. 心電図の記録が取れるまで数分間安静にします。
4. 記録が取れたら検査終了です。
人間ドックでの心電図の検査は、数分程度で終わり痛みも伴わないため、検査を受ける人への負担はほとんどなく検査を受けることができます。
心電図検査でわかること
心電図では1分間の心拍数を正確に測ることができます。これにより心拍が規則正しいかどうかわかります。また、心筋(心臓の筋肉)への電気信号の伝わり方に異常があるかないかを知ることができます。
心電図検査で発見できる病気
心電図検査で発見できる病気には以下のようなものがあります。
不整脈
虚血性心疾患
心肥大
それぞれ解説していきます。
不整脈
ひとことで不整脈と言っても種類は様々で、大きく以下の3つに分けられます。
1. 期外収縮:期外収縮が起きる不整脈には、心房性期外収縮や心室性期外収縮などがあります。正常な拍動の間で急に脈が飛んだりします。胸がドキドキしたり、胸がつまるような感じがしたりするなどの症状があります。
2. 頻脈:頻脈には洞性(どうせい)不整脈、心室細動、発作性上室頻拍などがあります。正常な脈は1分間に50~100回ですが、頻脈になると脈が1分間に100回以上となります。心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割がありますが、頻脈になるとうまく血液を送り出せなくなり、めまいや吐き気、失神などを引き起こします。頻脈の種類によっては命を落とす危険があります。
3. 徐脈:徐脈には洞不全症候群や房室ブロックなどがあります。頻脈が1分間に100回以上の脈であるのに対して、徐脈は1分間に50回未満の脈になります。心臓の拍動が少なくなることで全身に送り出す血液の量も少なくなり、失神することがあります。
虚血性心疾患
虚血性心疾患には、狭心症や心筋梗塞があります。虚血性心疾患は、心臓に血液を送る血管が詰まったり狭くなったりすることで血液の流れが悪くなり、心臓に必要な酸素や栄養が行き渡らずに胸痛などを起こします。虚血性心疾患になる最も多い原因には動脈が硬くなって弾力が失われる動脈硬化があります。糖尿病や肥満、喫煙などは動脈硬化を引き起こすリスクになります。
心肥大
心肥大は、心臓の筋肉が厚くなることで心臓の機能が低下し、体に十分な量の血液を送ることができなくなります。心肥大になると、疲れやすい、呼吸困難、顔や足のむくみなどの症状があります。心肥大になる最も多い原因は高血圧です。高血圧は、塩分過多の食事や肥満、喫煙やストレスなどが原因となります。
まとめ
心電図検査は痛みもなく短時間で終わる検査であるにもかかわらず、心臓の心拍のリズムや電気信号の伝わり方などによって心臓の状態を知ることができます。
もちろん心電図検査だけですべての心臓の疾患を調べることができるわけではありませんが、人間ドックでおこなわれるその他の検査と併せることで、より詳しく心臓の状態を知ることができるでしょう。
定期的に人間ドックを受けて心電図検査をおこなえば、もしも異常があった場合には早期に正しい治療や生活習慣の改善に取り組むことができます。
人間ドックで心電図検査を定期的に受けて自分の心臓の状態を知って、安心して毎日を元気に過ごしたいですね。