【フレイル】とは?原因や予防法についても説明
「将来介護されるようになってしまったらどうしよう」「自分の両親の介護が必要になってしまったらどうしよう」と考えることがありませんか?
フレイルは健康と要介護のあいだにある、どちらにも転びうる状態です。もしも一人で出歩くことが困難になってきたり、身の周りのことがわからなくなってきたりする場合、それは「フレイル」かもしれません。
本記事では「フレイルとは?」「原因や予防法は?」といった疑問について説明していきます。
【フレイル】とは?
フレイルとは「極めて介護をされる側になりやすい、健康と要介護のあいだ」にいる状態です。
病気では無いものの、加齢や疾病による筋力や身体機能の低下、そして精神面の活力の低下がみられます。また、病気をすると悪化しやすく死亡率も上昇することも……。しかし、早期介入して治療や悪化の予防をすることで、健康な状態に戻りやすくなります。
フレイルになると以下のような症状が起こりやすくなります。
・ 転倒し、打撲・骨折をしやすくなる
・ 環境の変化に対応できなくなる
・ 風邪を引いたとき悪化しやすく肺炎の症状を引き起こす
【フレイル】になる原因とは?
フレイルになる原因は以下の3つが主な原因です。
・ 加齢による筋力・認知機能低下
・ 栄養不足
・ 生活習慣病
この3つ以外では喫煙や孤立も原因のひとつと言われています。どの原因も意識すれば改善できることです。しっかりと原因を確認して予防ができると良いですね。
それではひとつずつ説明していきます。
加齢による筋力・認知機能低下
加齢とともに筋力が減少すると、外出したいという気持ちが減ってしまうものです。外出が減ることで人と会う機会も減ってしまいますよね。このことにより、ますます筋力が衰えたり認知機能が低下したりしてしまいます。
栄養不足
筋力が減って運動量が減ってしまうと空腹を感じにくくなるため、1回の食事量が少なすぎたり、1日3食とらなかったりすることも。こうなると1日に必要な栄素が足りずに、栄養不足になってしまうのです。特にタンパク質が不足することで、筋肉量の減少にもつながってしまいます。
生活習慣病
生活習慣病はフレイルと切っても切れない関係があります。例えば糖尿病などは認知症と深く関係していますので「糖尿病→認知症→フレイル」というコースが出来上がってしまいます。ほかの生活習慣病も心疾患や脳卒中などと深く関係していますので、生活習慣病の予防や改善がフレイルの予防や改善にもつながるのです。
【フレイル】セルフチェック
・ 直近6カ月で意識していないのに2kg以上体重が減少した
・ (ここ2週間程度)理由もないのに疲れやすくなった
・ 外出が減り、人と話すことが減った
・ ペットボトルの蓋が開けにくいなど握力が弱くなった
・ 横断歩道が青信号の間に渡りにくいなど歩行速度が遅くなった
5つのチェック項目のうち3つ以上当てはまるとフレイルの状態かもしれません。気になることがあればお住いの地域にある地域包括支援センターに相談してみましょう。
フレイルの予防方法は?
フレイルを予防するには以下の3つの方法が欠かせません。
・ 栄養バランスのとれた食事
・ 筋力アップのための運動
・ 社会参加で人とのつながりを作る
栄養バランスのとれた食事
フレイルの予防をするためには、筋肉量の減少を避けるためにタンパク質を多めにしたバランスの良い食事を心がけて下さい。またいつまでも健康的な食事をとり続けるためには、お口のケアも大切ですね。いつまでも楽しく食事ができるように、歯の定期検診も受けましょう。
筋力アップのための運動
フレイル予防のためには、ウォーキングやスクワットなどの心肺機能を高めたり筋力アップを図ったりする運動が最適です。他にはラジオ体操もオススメ。朝起きてすぐに運動を始めると身体に負担をかけてしまいますので、必ず朝起きたあと1・2時間経ってから取り組みましょう
社会参加で人とのつながりを作る
社会参加をすることで人とのつながりを作り認知症を予防することができます。家の中でずっとひとりでテレビを見続けていると、脳が働かなくなり脳機能の低下につながります。人と関わり会話をすること、様々な話を聞いて考えを巡らせることで脳の働きを良くしてくれるのです。
まとめ
フレイルについて説明してきました。フレイルは要介護になる前の段階ですが、放置していると悪化し、要介護状態になってしまいます。フレイル予防の3本柱で、フレイルになることを回避することができますので、ぜひ意識して取り組んでいただければと思います。
また、フレイルになったとしても早めに対処することができれば、また元気な状態に戻れます。早期にフレイルに気付くためにも定期的にフレイルセルフチェックを行ってみると良いですね。フレイル予防を心がけて、毎日を元気に過ごしましょう。