血圧の正常値は?年代別の平均値も紹介

コラム

血圧とは、血液が血管の壁におよぼす圧力のことです。心臓が収縮して血液を送り出すときの圧力を「収縮期血圧(最高血圧)」、心臓が拡張してリラックスしているときの圧力を「拡張期血圧(最低血圧)」と呼びます。
血圧は、心臓の働きや血管の状態、血液量などさまざまな要因によって変動する重要なバイタルサインの一つです。バイタルサインとは、生命活動の状態を表す重要な指標のことで、血圧の他に脈拍、体温、呼吸があります。
本記事では、血圧の正常値や年代別の平均値、血圧管理のポイントについて解説します。
自分の血圧の値が正常値内か、年代別の平均値に収まっているかを確認して、健康維持に役立てましょう。

血圧の正常値

血圧の正常値は、医療機関などの血圧計ではかる場合と家庭用の血圧計ではかる場合とでは数値が異なりますので、確認するときは違いに注意しましょう。
 医療機関の正常値:収縮期血圧(最高血圧)が130mmHG、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHG以下
 家庭での正常値:収縮期血圧(最高血圧)が125mmHG、拡張期血圧(最低血圧)が75mmHG以下
以上が血圧の正常です。
つぎに、低血圧と高血圧の基準値も紹介します。
 低血圧:収縮期血圧(最高血圧)が100mmHG以下
 高血圧
医療機関:収縮期血圧(最高血圧)が140mmHG、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHG以上
家庭:収縮期血圧(最高血圧)が135mmHG、拡張期血圧(最低血圧)が85mmHG以下

【年代別】血圧の平均値

年代別の血圧の平均値は以下の通りです。自分の血圧と比較してみてください。

※参考資料血圧を下げる薬の使用者を除外した平均値です。

血圧の高さは一日の中でも活動状況や精神状態によって変化します。一般的には朝が最も高く夜は低くなりますので、血圧を測る場合は起床後と就寝前の2回、毎日同じ時間に測定しましょう。

血圧が正常値の範囲外になる原因

高血圧の場合

1. 生活習慣によるもの
食塩の過剰摂取、運動不足、肥満、過度の飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足など

2. 病気による場合
腎臓病、内分泌疾患、睡眠時無呼吸症候群、動脈硬化など

3. その他
遺伝、加齢、服用薬など

低血圧の場合

1. 生活習慣によるもの
栄養不足、過度の運動、急激な温度変化など

2. 病気による場合
貧血、脱水、自律神経失調症、心臓病など

3. その他
降圧剤などの服用薬

血圧を正常値に保つためには

血圧を正常値に保つためには、以下のようなことを心がけて生活しましょう。
1. 食生活の改善
2. 適度な運動
3. 定期的な健康観察
それぞれ解説します。

食生活の改善

食生活の改善で、特に気をつけたいことは減塩です。世界保健機関)(WHO)が推奨する成人の食塩量は1日に5gですが、日本人は味噌や醤油などの塩分が高い調味料を使うことが多く、1日に約10g摂取しているといわれています。
減塩の醤油や味噌を使用したり、だしを効かせて調味料の量を減らしたりして減塩するようにしましょう。

適度な運動

血圧を正常に保つために、適度な運動を定期的におこなうことはとても効果的です。
まずは1週間に2~3回、1回に30分程度のウォーキングや水泳などの有酸素運動から始めてみましょう。
ただし、激しい運動は血圧を低下させることがあり危険なので注意してください。

定期的な健康観察

健康のためには、自分の健康状態を知っておくことが大切です。
 家庭用血圧計で毎日測定
 定期的に健康診断を受ける
 必要に応じて医療機関を受診
以上のことを生活の中に意識的に取り入れ、自分の健康状態を観察して血圧の状態を把握するようにしましょう。

まとめ

血圧は年齢とともに数値も変化しますが、定期的に測定して正常な値に入っているかを確認しておくことは、健康的な生活を送るためにとても重要です。
高血圧や低血圧は、生活習慣などを意識するだけで改善する場合が多いので、血圧に不安がある場合は、食生活や運動習慣などを見直してみましょう。

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