食物繊維には種類がある!効果の違いや注意点を解説

コラム

食物繊維が体に良いということはよく言われていますので、積極的に食物繊維を摂っているという人は多いと思います。
しかし、正直なところ「食物繊維にどんな働きがあるのか」「食物繊維の種類や効果の違いは何か」ということは、あまりわかっていないケースもあるのではないでしょうか。
本記事では、
 食物繊維とは何か
 食物繊維の種類
 種類ごとの効果の違い
 食物繊維を摂るときの注意点
などについて解説しています。
この記事を読んで食物繊維に対する理解を深めていきましょう!

食物繊維とは

食物繊維とは、人間の消化酵素では分解できない、食物中に含まれている物質のことです。
魚介類や肉類などの動物性の食品にはほとんど含まれておらず、野菜や果物、豆類、穀類などの植物性の食品に多く含まれています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日あたりの推奨食物繊維量は18歳から64歳の男性で21g以上、女性で18g以上となっていますが、平均摂取量は推奨値を下回っているのが現状です。

食物繊維は水溶性と不溶性の2種類がある

食物繊維は水溶性と不溶性の2種類に大きく分類されていて、それぞれに異なる特徴と効果がありますので、バランスよく摂取することが重要です。
なお、水溶性と不溶性の理想的な摂取バランスは1:2と言われています。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は水に溶けてゲル状になる性質を持っています。代表的なものはペクチン、グルコマンナン、アルギン酸などです。
水溶性食物繊維を含む食物には以下のようなものがあります。
 果物(りんご、みかん、いちごなど)
 海藻類(わかめ、のりなど)
 野菜(にんじん、ごぼうなど)

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は水に溶けない性質があります。代表的なものは、セルロースヘミセルロース、キトサンなどです。
不溶性食物繊維を含む食べ物には以下のようなものがあります。
 穀類(玄米、雑穀など)
 豆類(大豆、あずきなど)
 きのこ類

水溶性と不溶性の効果の違い

ここでは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のそれぞれの効果を解説していきますので、確認していきましょう。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維の効果には以下のようなものがあります。
 血糖値の大幅な上昇を抑制する
 コレステロール値の低下させる
 腸内細菌のエサとなる
 食後の満腹感を持続させる

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維の効果には以下のようなものがあります。
 腸の蠕動運動を促進させる
 便のかさを増して便通を改善する
 有害物質を吸着し排出を促進する
 大腸がんのリスクを軽減する

食物繊維を取るときの注意点

通常の食生活で食物繊維を摂りすぎることはほとんどありませんが、サプリメントなどを使用して大量に取りすぎると、ミネラルなどの体にとって大切な栄養素の吸収を妨げる場合がありますので注意しましょう。
また、水溶性食物繊維を摂り過ぎると下痢の症状があらわれることがありますし、不溶性食物繊維を摂り過ぎると便秘の症状があらわれることもありますので、食物繊維を摂るときにはバランス良く摂取するように意識しましょう。

まとめ

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれ異なる効果があります。例えば、水溶性食物繊維は血糖値やコレステロールの調整、不溶性食物繊維は便通改善や大腸の健康維持などです。
私たちの健康的な食生活のためには、水溶性・不溶性の両方の食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。
日々の食生活多様な食物を摂取することを意識すれば、自然と両方の食物繊維を摂取することができるでしょう。特に、野菜、果物、穀物、豆類などを積極的に食事に取り入れることで、推奨量の食物繊維を摂ることができます。

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