【冬が旬】温州みかんに含まれる栄養とみかんの選び方を紹介
「みかん」は外の皮が薄くてむきやすく、食べやすい小型の柑橘類の総称ですが、柑橘類の中で最も収穫量が多い温州(うんしゅう)みかんを指していることが一般的です。
温州みかんは、中国から伝わってきた柑橘類から偶然に発見された偶発実生(ぐうはつみしょう)と言われており、原産地は日本の鹿児島県とされています。
令和5年の温州みかんの都道県別収穫割合は、和歌山県が22%、愛媛県が16%、静岡県が15%、熊本県が11%、長崎県が6%で、この5つの県で収穫量の7割を占めています。
みかんに含まれる栄養
みかんには多くの栄養が含まれていますが、中でも注目したい栄養は以下の2つです。
β-クリプトキサンチン
ビタミンC
それぞれどのような効果があるのか解説します。
β-クリプトキサンチン
β-クリプトキサンチンはオレンジや赤ピーマン、柿などにも含まれていますが、体に機能するレベルは温州みかんだけです。強い抗酸化作用を持っており、がん予防や骨粗しょう症の予防、糖尿病や動脈硬化などの発症リスク低減などの効果があります。
β-クリプトキサンチンは1日に3mg程度摂取すると良いと言われています。温州みかんの可食部100gあたり1mg含まれているので、1日に3~4個食べるのがおすすめです。
ビタミンC
ビタミンCは水溶性のビタミンで、免疫力の向上や美肌効果などがあります。人の体内では作り出すことができないため、食物から摂取する必要があります。
成人で推奨されている1日のビタミンC摂取量は、男性で90mg、女性で75mです。温州みかんはビタミンCが豊富で1個あたり約35mg含まれていますので、1日に2~3個程度食べると1日の摂取量を補えます。
みかんの種類
温州ミカンだけでも100種類以上ありますが、大きく以下4つに分けられます。
極早生(ごくわせ):9~10月の秋の初めころにスーパーなどの店頭に並びます。見た目は皮に青みが残っていて、他の温州みかんと比べると酸味が強いです。
早生(わせ):11月上旬~12月上旬に店頭に並びます。皮はオレンジ色になり、酸味と甘みがちょうど良いみかんです。
中生(なかて):11月下旬~12月下旬に店頭に並びます。極早生や早生よりも甘味が強く、皮が厚くなります。
晩生(おくて):温州みかんの最後の時期に店頭に並ぶのが晩生です。12月末から1月にかけて収穫されますが、腐りにくく貯蔵しやすいため3月頃まで店頭に並びます。
温州みかんの選び方
おいしい温州みかんの選び方は以下の通りです。
皮の表面のきめが細かくて張りがあるもの
ヘタの切り口が小さいもの
それぞれ解説しますので、購入するときに確認してみましょう。
皮の表面のきめが細かくて張りがあるもの
みかんの皮には油胞(ゆほう)と呼ばれるぶつぶつがあります。この油胞のきめが細かい物が甘くなりやすいことがわかっています。また、皮がふかふかしている状態のみかんは味が落ちると言われているので、皮に張りのある温州みかんを選びましょう。
ヘタの切り口が小さいもの
ヘタの切り口が小さいものは実がなっていた枝が細く一度に多くの水分を取り込めないため、じっくりと成長した甘いみかんになります。
逆に切り口が大きいものは成長が早くすぐに収穫されてしまうため、味が大味になってしまいます。
温州ミカンを購入するときには、ヘタの切り口もしっかりとチェックしてみましょう。
まとめ
温州みかんには体にとって良い効果がありますが、その中でもβ-クリプトキサンチンはがんや生活習慣病である糖尿病などになるリスクを低減させることがわかっています。
1日3個程度食べると良いとされていますので、冬が旬のおいしいみかんを手に取ってみてください。