肩甲骨が痛いのはただのコリ?考えられる病気はある?
肩甲骨は背中上部に対称にある平たい三角形の骨のことで、肩関節を動かす役割があります。肩甲骨が痛くなると、肩関節を動かす腕の上げ下げや手を曲げ伸ばしたりする動作に影響があります。また、寝ているときには寝返りをするときに痛みを感じて睡眠不足になる可能性もあります。
本記事では肩甲骨が痛くなる病気や、病気以外で痛くなる原因などを解説しています。
肩甲骨が痛い原因が気になっている方は参考にご覧ください。
肩甲骨が痛くなる病気
肩甲骨が痛くなる病気には以下のものがあります。
頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア
変形性頚椎症
肺がん
胆石
狭心症
それぞれどのような病気なのかと肩甲骨の痛み以外の症状を解説していきます。解説する症状がある場合には、単なる肩甲骨の痛みと思わずに早めに医療機関を受診しましょう。
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアは首の頚椎にある椎間板が損傷し、髄核とよばれる椎間板の中心部分にあるゼリー状の核が飛び出してしまうことで神経を圧迫してしまうものです。
症状としては、肩や首、背中の痛み、手や腕のしびれ、頭痛やめまいがあり、重症の場合は歩行障害や頻尿や尿失禁などが現れます。
変形性頚椎症
変形性頚椎症は頚椎の椎間板が徐々に摩耗して変形してしまうことで痛みを感じます。症状には、頚椎椎間板ヘルニアと同じように首や肩、背中の痛みとこわばり、手や腕のしびれと頭痛やめまい、悪化すると歩行障害などが現れます。
肺がん
肺がんは、たばこや大気汚染などさまざまなことが原因で発生します。初期症状は風邪を引いていないのに2週間以上長引く咳や血が混ざった痰、息苦しさや5日以上続く発熱などがあります。肺がんが進行すると、他の場所に転移して肩や背中の痛みやだるさ、頭痛などが現れます。
胆石症
胆石とは肝臓や胆のう、胆かんなどの中にできる石のことです。症状は食後に腹部が痛くなる、吐き気、背中や右肩の痛みなどです。
狭心症
狭心症は冠動脈(かんどうみゃく)という血管がつまることで起こります。症状は主に胸痛で、他には左腕、首、顎、肩、背中、腹部が痛くなることがあります。
病気以外の肩甲骨が痛くなる原因
病気以外で肩甲骨が痛くなる原因には以下のものがあります。
姿勢の悪さ
筋肉の疲労
激しい運動
睡眠姿勢
ストレス
長時間続けてのデスクワークなどは肩甲骨周りの筋肉が固まってしまい、痛みの原因になります。また激しい運動などで肩回りに負荷をかけすぎると、筋肉を傷めてしまう可能性もありますので注意しましょう。
肩甲骨が急に痛くなったときの対処法
肩甲骨が痛いときの対処法は以下の通りです。
急な痛みは冷やす
市販薬を飲む
急に肩甲骨が痛くなった場合、肩甲骨周りの筋肉が炎症を起こしている状態です。痛みのある部分を触ってみて他よりも熱感がある場合には冷やして炎症を抑えるようにしましょう。
痛みが強いときにストレッチなどをして無理に伸ばそうとすると悪化することがありますので、急な痛みの時には無理に動かさず安静にします。痛みが強くて辛い場合は市販の痛み止めを飲むのもおすすめです。
対処法を試しても痛みが引かない場合などには、早めに医療機関を受診するようにしてください。
まとめ
肩甲骨が痛いのはコリがひどいからと思うかもしれませんが、実は隠された病気が潜んでいるかもしれません。痛みが続いたり痛み以外の症状があったりする場合には、万が一のことも考えて早めに医療機関を受診してみてください。診察してもらうと痛みに合わせて薬を処方してもらえますし、「もしかして病気かも」という不安な気持ちも払拭されて安心感を得られるでしょう。