急におへそが出てきた!へそヘルニアとは?症状や原因を解説

コラム

「気付いたらおへそが出てきたように感じる」
「おなかに痛みを感じて見たら、おへそが出ていた」
このような場合、へそヘルニアになっているかもしれません。へそヘルニアは、赤ちゃんなどがなるイメージが強いものですが、実は大人もなります。
大人のへそヘルニアは、自然に治ることはありませんので、状態に応じて経過観察または手術をおこないます。
本記事では、へそヘルニアとは何か、へそヘルニアの症状や原因などを解説しています。
おへそが出てきた気がするなど、おへその状態が気になるという場合、ぜひ参考にご覧ください。

へそヘルニアとは


へそヘルニアとは、おなかにある「おへそ」の部分が大きく膨らんだ状態になることで、「でべそ」とも言います。2歳くらいまでの頃であれば自然に治ることも多いですが、大人の場合は自然に治ることはありません。そのため、治療する場合は手術が必要となります。
大人でへそヘルニアになる人は、もともと男性よりも女性のほうが多くいました。しかし、以前とは生活習慣が変わってきて、肥満などの増加に伴い男性のへそヘルニアも増加傾向にあります。

へそヘルニアの症状

へそヘルニアは、立ち上がるときや座っているときにおへそが大きくなり、横になると戻ります。痛みを伴う場合と無症状の場合とがあり、へそヘルニアが大きくなってくると、手で押し込まないと戻らなくなることもあります。

へそヘルニアの原因

おへそはもともとへその緒があった場所が閉じたもので、筋肉もつきにくく弱い部分です。そのため、肥満になったり妊娠したりして腹圧が上昇すると、おへその奥にある筋膜が裂けてしまいます。そこに脂肪や腸などのおなかの中にある臓器が入り込むことで、へそヘルニアになります。
放置すると「嵌頓(かんとん)」という臓器が戻らない状態になる可能性があります。この場合、血流障害を起こして壊死してしまい緊急手術が必要になりますので、注意が必要です。

へそヘルニアの検査と治療


大人がへそヘルニアになった場合、以下のように検査と治療がおこなわれます。
こちらでは検査方法と治療方法に分けて解説します。

へそヘルニアの検査

へそヘルニアを診断するときの検査は、まず問診と触診がおこなわれます。触診は立った状態と寝た状態、それぞれで大きさや位置などを確認します。
また、手術をする場合は超音波検査やCT検査、血液検査などがおこなわれます。

へそヘルニアの治療

へそヘルニアの治療は、裂けた筋膜手術を防ぐ手術がおこなわれます。手術方法はへそヘルニアのサイズによって異なります。自分自身の組織を使って裂けた穴を縫い合わせたり、医療用のメッシュを使って穴を覆い、弱った筋膜を補強したりします。
大人のへそヘルニアは、手術をして治療しても、再発する可能性がありますが、メッシュをつかった治療法のほうが再発の可能性は低くなります。
ただし、妊娠を希望している場合などは、利用しないほうがいいこともありますので、医師としっかり相談するようにしましょう。

へそヘルニアの予防法

へそヘルニアを予防するには、肥満にならないようにすることが大切です。
主菜・副菜などバランスの良い食事にして、食べ過ぎないように心がけましょう。また、継続的に適度な運動をするのも肥満を防ぐのに効果的です。
週に2~3回程度の筋トレ、週に60分以上の有酸素運動をおこなうことをおすすめします。

まとめ

へそヘルニアは痛みなどを感じないこともあり、気付いていない人も多くいます。しかし、へそヘルニアを放置していると、血流障害を起こして、場合によっては命の危険もあります。
もしも気付いた場合には早めに医療機関を受診して、経過を見るのか手術をするのか、医師の判断に従いましょう。

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