熱射病に注意!ただしい予防で暑い日を乗り越えよう

コラム

熱射病とは以下の状態になったものです。
 体温が40℃以上の高温になる
 脳の機能障害が起きる
 汗をかかなくなる
高温多湿の環境下で過ごしていると体は大量の汗をかき、水分・塩分ともに体内から流れ出てしまうため、脱水状態になります。
脱水状態になると体温調節がうまくできずに、体内にこもった熱を放散できません。そのため体温が急上昇し、心臓や腎臓、脳など人間の重要な臓器に損傷を与え、命の危険があります。特に体温が41℃以上になると、これらの症状は急速に進行します。
本記事では熱射病と熱中症の違いや、症状、予防について解説していますので、ぜひ参考にお読みください。

熱射病と熱中症の違い

熱射病は熱中症の中のひとつの症状です。
熱中症には熱射病、日射病、熱けいれん、熱疲労があります。この中でも、最も重症で命の危険があるのが熱射病です。
熱射病にかかったあと迅速に治療をしなかった場合、約80%の人が死亡。生存者の約20%が脳の損傷が回復せず、運動障害などが残る可能性があります。

熱射病の症状

顔などが暑さで赤くなっているのに、脱水状態にあるため皮膚が乾燥しているのが熱射病の大きな特徴です。
このほかにも、頭痛、吐き気、めまい、脱力感などが見られます。体温が異常なほど高温であるにもかかわらず、本人は体温の上昇に気付いていないこともあります。
また、脳の機能障害が起きるため、錯乱や昏睡、全身のけいれんも見られる場合があります。

熱射病を予防する4つの方法

熱射病を予防する方法は以下のとおりです。
1. 高温多湿な場所を避ける
2. こまめに水分を補給する
3. 涼しい服装にする
4. 日傘や帽子を利用する
それぞれ解説します。

高温多湿な場所を避ける

湿度が高い場所は汗が蒸発しにくく、体が体内から熱を放散できなくなりがちです。そのため高温かつ多湿な環境に身を置いていると、体内に熱がこもり熱射病になります。
高温多湿な日は、できるだけ風通しの良い日陰や冷房の効いた室内で過ごすことがおすすめです。
とはいえ、どうしても外で作業をしなければならない人も多いと思います。その場合は高温多湿な環境で連続して作業することを避け、涼しい場所でこまめに休憩するようにしましょう。また、休憩中は冷たいタオルや保冷剤などを使って体を冷やし、体内に熱がこもり続けないようにしてください。

こまめに水分を補給する

暑いと大量の汗をかき、体が脱水状態になりがちです。これを避けるためには、こまめに水分を補給することが必要不可欠。しかし脱水状態のときに、ただの水だけを大量に飲んでしまうと体内の塩分がうすくなり、逆に熱射病になりやすくなってしまう可能性があります。
熱射病対策をする場合の水分の補給は、スポーツドリンクなどを飲んだり、水と一緒に塩分の含まれる飴やタブレットをなめたりしましょう。

涼しい服装にする

暑い日には、コットンやリネンなどの風通しが良い服装にしましょう。
また、体にぴったりとした服は体と服の間に空間ができないため、体内に熱がこもりやすくなりますので、ゆとりのある服を着るのがおすすめです。
ほかにも接触冷感や速乾の機能のあるインナーなどを着るのも熱射病対策に良いでしょう。

日傘や帽子を利用する

日傘は、利用しない場合と比べて頭頂部の温度が11.4℃、帽子は7.9℃も下がることがわかっています。帽子だと頭皮が蒸れて余計暑いと感じる人もいますので、その場合は、ぜひ日傘を利用してみましょう。
少し前までは日傘をさしているのは女性ばかりでしたが、今は、男性でも日傘をさしている姿をよく見かけるようになりました。男性向けのデザインも多く販売されていますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

熱射病は熱中症の中でも重症です。もしも症状があらわれた場合には、すぐに救急車を呼びましょう。
また、救急車が到着するまでの間はできるだけ涼しい場所に移動し、冷たいタオルや氷などで太い血管のある首筋や脇の下、足の付け根を冷やします。
熱射病になると命の危険もありますので、できる限りの予防をして身を守りましょう。
ただしく熱射病を予防して、暑い日を元気に乗り越えたいですね!

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