自律神経の働きとは?脳との関係についても解説

コラム

「苦手な人と会わないといけなくてドキドキする」「このあいだ仕事でミスして注意されたけど、今回も同じミスしていないかな」と不安や心配な気持ちになることは、誰にでもあります。
このとき体の中では、自律神経の働きにより、ストレスを感じているあなたを守るために戦闘モードまたは逃走モードになっています。
本記事では自律神経の働きについて解説していますので、ぜひお読みください。

自律神経の働きとは?

自律神経は全身に分布しており、心臓の拍動や呼吸、血圧や消化などを意識することなく自動的に機能します。自立神経は交感神経と副交感神経の2つに分けられ、それぞれがバランスを取りながら働いています。交感神経は、ストレスや興奮状態、緊急事態のときに優位に働き、脈拍、血圧、呼吸数を増加させて、戦うか逃げるかを自動で判断しています(闘争・逃走反応)。一方、副交感神経は、ゆったりした気持ちで本を読んでいる時、睡眠をとっているときなどのリラックス状態にあるとき優位に働きます。心拍数を減らし、血圧を低下させ、消化と排泄を促し、消化で得たエネルギーは体と心の回復・修復に利用しています。

自律神経と脳の関係は?

脳と自律神経には深いかかわりがあります。
大脳辺縁系は本能や感情をつかさどっています。視床下部はこの大脳辺縁系の影響を強く受けて、大脳辺縁系からの情報をもとに自律神経をコントロールしています。例えば怖い出来事があったときに、大脳辺縁系は恐怖の感情を視床下部に伝達します。それを受け取った視床下部は交感神経を優位にし、その場からすぐに逃げるようにさせているのです。

自律神経のバランスが崩れるとどうなる?

自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、以下の症状が出ることがわかっています。

【交感神経が優位な場合】
・ 眠れなくなる
・ ドカ食いしてしまう
・ 食後に胃がもたれる
・ イライラする
・ 集中力が低下する
・ 不安になる

【副交感神経が優位な場合】
・ 朝起きられない
・ 脈が遅すぎる
・ だるい
・ やる気がでない

自律神経を正常に保つためには?

自律神経は交感神経と副交感神経のバランスがとても大切ですが、オートコントロールされているために自律神経自身でバランスを調節することはできません。どちらかに傾きすぎないようにするためには、私たちが意識してケアしてあげることが大切なのです。

普段の生活の中だと交感神経が優位になりすぎる傾向がありますので、こちらでは副交感神経に切り替えができるようにする方法を3つ紹介していきます。

・ 腹式呼吸で浅い呼吸から深い呼吸へ
交感神経が優位になるとき、呼吸は早く浅くなっています。深い呼吸を意識した腹式呼吸をすることで「もう大丈夫だよ」と教えてあげましょう。

・ ストレッチでガチガチの筋肉をほぐす
体が緊張している状態ではリラックスできないので、ストレッチでガチガチの筋肉をほぐしてあげましょう。筋肉をほぐしてあげると血流も良くなりますので、肩こりやめまいなどの症状も改善されるでしょう。

・ ぬるめのお風呂でリラックス
副交感神経はリラックスした状態で優位に働きます。熱いお湯は交感神経を優位にさせてしまうので、お湯の温度は38℃~40℃くらいのぬるめに設定しましょう。お気に入りの入浴剤をつかったり、音楽を聴いたりしながら入ると、リラックス効果が増幅します。

まとめ

自律神経は体の全身に分布しており、呼吸や血流など多くの機能を自動でコントロールしています。私たちが毎日を気分よく過ごすためには、交感神経と副交感神経のバランスを保つことが大切です。しかし、自分でコントロールできない自律神経はどちらかに過度に傾いてしまうことも。そうならないようにするためには、自分の体をいたわり、セルフケアをしてあげることで、今は攻撃したり逃げたりしなくていいんだよと教えてあげることが必要なのです。

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