人間ドックの血液検査で何がわかる?検査時の注意点も解説

コラム

「人間ドックでおこなわれる血液検査は、いったいどんな項目を検査しているのだろう」と疑問に思うことがありませんか?
こちらの記事では、「人間ドックの血液検査では何がわかるのか」「検査時の注意点はどんなことか」について解説していますので、ぜひ最後までお読みください。

人間ドックの血液検査で何がわかる?

人間ドックの血液検査では、主に以下のことがわかります。
・ 肝臓の異常
・ 腎臓の異常
・ 貧血
・ 脂質異常
・ 糖尿病

それぞれ、どんな項目の数値で判断されているのか解説していきます。

肝臓の異常

肝臓は異常があっても自覚症状が出にくく、気付いたときにはかなり進行していることがあります。人間ドックの血液検査では、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)、γ-GTP(ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ)などの数値で肝臓の機能が正常か否かを判断します。肝臓が何かしらのダメージを受けると、血液中の数値が高くなるため、いちはやく肝臓の異常を発見することができます。

腎臓の異常

腎臓の主な働きは、血液をろ過し、体に必要なものと不要なものに分解することです。その後、体に必要なものは再吸収して、不要なものは尿として体外に排出しています。
血液検査では主に血清クレアチニンの数値で腎臓機能の異常を判断しています。クレアチニンは老廃物のひとつで、腎機能が低下していると血液中に蓄積し数値が高くなるため、腎機能の異常を発見することができます。

貧血

血液検査で貧血の判断をする項目は、血液中のヘモグロビン濃度の値です。ヘモグロビンは体中に酸素を運ぶ働きをしていますが、量が少なくなると、めまいや息切れ、疲れやすいなどのさまざまな症状を引き起こす原因となってしまいます。

脂質異常症

脂質異常症は放置すると生活習慣病を引き起こすリスクとなりますが、あまり自覚症状がないため、血液検査の結果で初めて気付くことがあります。
脂質異常症は、中性脂肪、HDL(善玉)コレステロール、LDL(悪玉)コレステロールで総合的に判断します。

糖尿病

糖尿病は血液中のHbA1cの数値や血糖値で判断されます。異常な数値でなかったとしても、毎回高めの数値を推移し続けている場合、血糖負債がたまり、糖尿病になってしまうこともあります。そのため人間ドックでの定期的な血液検査で、自分の状況を把握しておくことがとても大切です。

人間ドックで血液検査をするときの注意点は?

人間ドックで血液検査をするときは、以下のようなことに注意が必要です。
・ 食事
・ 運動
・ 睡眠
ひとつずつ解説していきます。

食事

脂質異常症の判断をする中性脂肪や、糖尿病の判断をする血糖値は、血液検査の結果に食事が影響してしまいます。そのため、正確な判断をするためには、採血を行う10時間以上前までに食事を終わらせておく必要があります。
また、血液検査の前日にアルコールを飲むことで、肝機能の検査の数値に影響を及ぼす場合がありますので、控える方が望ましいでしょう。

運動

人間ドックの前に、激しい運動をおこなってしまうと、肝機能の検査項目で数値が高く出てしまうことがあります。
前日や当日の激しい運動は避け、血液検査に向けてゆっくりと体を休めましょう。

睡眠

人間ドックの前日に睡眠不足だと、血液検査に影響が出てしまうことがあります。前日は夜更かしをせずに、自分にあった適切な睡眠時間を確保しましょう。

まとめ

普段は何も症状がない場合でも、人間ドックで血液検査をすることで異常が見つかることがあります。異常が見つかった場合は、「これくらいならまだ大丈夫と思わずに」早期に生活習慣の見直しをすることが大切です。早めの対応をすることによって、生活習慣病などになるリスクを減らし、ひいてはいつまでも元気な生活を送ることにつながるのです。

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