不調を整え動ける体を作る「リコンディショニング」とは?

コラム

最近、体の不調を整えるという意味の「リコンディションニング」という言葉が広まりつつあります。
しかし、実際にどのようなものなのか知らないという人も多いのではないでしょうか。今回は、この「リコンディショニング」とはどのようなものなのかを紹介していきます。

リコンディショニングとは?

 リコンディショニングとは、体のどこかに不調がある場合に行うものです。リハビリは、ケガや病気などによって低下した身体機能を回復させ、日常動作が問題なく行えるようにするものですよね。そしてコンディショニングとは、ある程度体の状態が整っている人が、よりパフォーマンスを向上させるために行うものです。
そしてこのリコンディショニングは、このリハビリとコンディショニングの間に位置付けられます。
つまり、リコンディショニングが必要なのは、「すべての運動不足の方々です」ということになります。
最近は、コロナウイルスの影響による外出自粛で家にこもりがちになったり、在宅勤務で通勤がなくなったり、体を動かす機会は減少傾向にあります。
そして中でも多いのが、運動不足解消のためにウォーキングやジョギングを始めた結果、ひざや足首、腰などを痛めてしまうということです。長期間運動をしていない状態から急に動かすと、ケガや不調につながります。リコンディショニングは、無理なく快適に体を動かすためのメンテナンスという位置付けなのです。

リコンディショニングの役割

 思うように体が動かなかったり、姿勢のバランスが悪かったりしたとき、一般的には「筋力をつけなくては」と考えてしまいますよね。
しかし、リコンディショニングは「筋力をつける」という考え方ではありません。筋力とは、体を動かした結果ついてくるもので、逆に言えば、体を動かせなければ筋力をつけることはできないのです。しかし思うように体が動かない状態では筋肉はつけられませんよね。
どうして体が動かせないのかというと、脳から筋肉へ動きの指令がうまくいっていないからなのです。脳が正しい情報を送れないと正しい姿勢や動きができず、体を痛めてしまいます。そこでリコンディショニングでは、脳から正しい情報が伝達できるような状態にするのです。
そのために必要なのは、全身の感覚受容器に刺激を加え、さまざまな情報を脳にしっかりとインプットすることです。
センサーがきちんと働かし、正しい情報を脳にインプットすることで、体の動きもおのずと変わってきます。

リコンディショニングのアプローチ方法

 リコンディショニングとは、目や耳などの感覚受容器に適切な刺激を与え、体の状態を整えていくものでした。
そして、一般的な筋力トレーニングとはまったく違うアプローチをおこないます。例えば、バランス感覚の向上を目指す場合、立った状態からわざと重心を前後左右にずらします。バランスをあえてずらすことで、体が正しい位置を認識できるようになってくるのです。
また、目の動きを改善するエクササイズもあります。デスクワークやスマートフォンが普及したことで、同じ場所を長時間見続けることが増えています。
その結果目の動きが悪くなり、首や背骨が回しづらくなって、肩こりや腰痛を引き起こします。目を動かすことでこれを改善し、結果的に体をうまく使えるようになるのです。
このようにバランス感覚や目だけでなく、全身の体の使い方を正しくアプローチすることで、根本的に体の不調を取り除いていくのです。

まとめ

ここまで、リコンディショニングの役割やアプローチ方法について紹介してきました。
まだまだ認知度が低い方法ですが、筋トレ以前にとても大切なアプローチ方法になります。
まだ情報が少ないですが、これを重点的に行なっている施設増えてきているので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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