骨盤がゆがむと命にかかわる病気も……CT検査で関節チェック!
女性に多い健康上の悩みに「骨盤のゆがみ」があります。なぜ女性に多いかというと、女性の骨盤は男性に比べて可変性が高いのです。出産に備えている影響が高いと考えられます。
しかし、骨盤のゆがみは男女ともに「よくある症状」であり、多くは未病の領域に属しています。
放置して進行すれば命にかかわる病気になることも。
スマートフォンなどを頻繁に使う方、よく足を組んで座る方、姿勢不良の自覚がある方、産後に骨盤がゆがんでしまったという方、生来骨盤がゆがんでいるという方は、定期的に健康状態を確認したほうがよさそうです。
骨盤のゆがみと病気の話
・骨盤がゆがむと全身の骨格がゆがむ
骨盤は全身のかなめです。二足歩行を始めた時から、人の身体は上半身と下半身を骨盤で支えるようになったのです。
骨盤はいわば臓器の土台であり、これがゆがんでいるとすべての臓器が正しい位置からずれてしまうことになります。
骨盤のゆがみは全身のゆがみであり、さまざまな病気の原因になるのです。
・背骨が曲がっている人は内臓の病気になりやすい
骨盤のゆがみは骨格を変形させ、骨と骨の間を通る神経や血管を圧迫します。
骨盤の変形が背骨に影響した場合、「逆流性食道炎」などの内臓疾患になりやすくなると指摘する医師もいます。
因果関係はまだ研究の途上ですが、実際にそのような患者が多いとのことです。
日本人は欧米圏の人々に比べて胃腸が長いため、病気リスクはもともと高いといわれています。
かつては胃潰瘍が国民病と呼ばれるほどでした。
近年では胃腸は脳神経の働きとも関連性が強いということが分かってきて、超高齢化日本で問題となっている認知症とのつながりも疑われるようになっています。
健康で快適な毎日を長く過ごすためには、なるべく早い段階で骨盤のゆがみ対策を始めることをおすすめします。
定期的な検査で骨格のチェックを
・骨格チェックにはどんな検査がいいの?
骨格は医師が姿勢を見ればだいたいの状態が分かります。
ただし、どれくらい神経や血管が圧迫されているか、また、臓器にしこりが生じていないか、炎症がないかどうかといった内側の現象については画像診断が必要です。
臓器に対しては磁気共鳴を利用したMRI検査や、超音波を利用した超音波(エコー)検査などがありますが、骨格そのものをチェックするには「CT検査」という連続エックス線撮影による断層画像検査がおすすめです。
メカニズムとしては通常のレントゲン検査と同様なので、手早く、痛みもなく検査できる点が特徴です。
・画像検査は人間ドックで受けたい
連続的にエックス線で断層画像を撮影し、それをつなげて解析することで、パーツパーツの骨格の状態やつながりの状態、位置関係を視診できるのがCT検査です。
CT検査は成人病の検査などで受けた経験がある方が多いかもしれません。
人間ドックでは基本的な画像検査のひとつとして人気があります。
人間ドックでCT検査を受ける方が多いのは、単独でCT検査を受けるよりセットで組み込んだ方が割安になるうえ、順番待ちや通院の負担が軽減できるからです。
全身のCT検査ならば骨格のゆがみ以外にもさまざまな角度から身体の状態を調べられ、別の病気の不安にも対応できるので、まだ受けたことがないという方はぜひ検討してみてください。
人間ドックは総合病院や診療所、クリニック等で受診できます。ご希望の費用や調べたい内容に合わせて検査項目を組み合わせられますので、まずは医師へのご相談を!
所要時間も半日程度から選べます。