1年に1度の健康診断、これだけでは発見できない病気がある!?

コラム

1年に1度の健康診断、これだけでは発見できない病気がある!?社会人の方は健康診断を定期的に受けていますよね。
1年に1回の健康診断は、体調の変化を知る意味では十分な内容かもしれません。どんなリスクがあるのか推測する手がかりにはなります。
しかし、健康診断だけではわからない病気もあるので、本当に命を守りたいと考える方は注意が必要です。
今回は、健康診断をしているからといって油断してはならない理由として、健康診断では見つけられない病気についてご紹介いたします。

健康診断では見つけられない病気

・1980年から毎年死者数が増加している病気

日本人の死因は、データベース化されて統計が取られています。
1980年以降、最も多くの日本人を死に導いた病気。毎年罹患者と死者数が増加し続けている病気。それこそが健康診断で最も見逃されている病気です。
その名も「悪性新生物」、つまり「がん」です。最新がん統計によると、日本人は2人に1人が生涯のうち何らかのがんに罹患し、3人に1人ががんによって命を落としているそうです。

・生存するためには「超初期」に治療を開始するのが一番!

がんは腫瘍が発生する部位によって違う病名が与えられており、生存率も病名によって異なります。
男性の場合は肺がんで死亡する例が最も多く、女性の場合は大腸がんで死亡する例が最も多くなっています。
日本人全体の順位では肺がんによる死者が最も多くなっていて、喫煙リスクに社会が注目するきっかけになりました。
自分自身が喫煙しない方でも副流煙にさらされていれば同じことです。
むしろ、副流煙の方がより発がん性が高いとも言われていますので、ご自身の周辺に喫煙者がいる方は分煙を徹底するなどタバコの害から身を守る工夫をしていただきたいと思います。

どんな検査を受けるべきなのか

・初期のがんを見つけるための検査

超初期から初期のがんは健康診断では見つけられません。
「見逃される」のではなく、そもそも「がんを見つけよう」という目的で検査が実施されていないのです。
早期のがんを検出するには胃部エックス線検査、便潜血検査、胸部エックス線検査、喀痰検査、胃部内視鏡検査、大腸内視鏡検査、CT検査などをメインにした「がん検診」を受けることが必要になります。
とくに高度な画像検査であるCT検査、内視鏡検査などは一般検診には盛り込まれないので、本当にがんを早期発見したいのであれば健康診断とは別に、個人でがん検診を受けるしかありません。
CT検査はエックス線断層画像を連続的に撮影し、積み重ねることで体内の状態を立体的に描出する検査項目です。
がんの検出に非常に有効な画像検査として人気があります。

・健康診断とは別に人間ドックを受けるようにしよう

中には、がん家系に生まれたという方もいらっしゃることでしょう。
ご家族、ご親戚にがんの病歴を持つ方が多い場合、ご自身にもがんリスクがあります。
必ず定期的にがん検診を受けるようにしてください。30代では2年に1回程度、40代以降は1年に1回程度の受診をおすすめします。
なお、CT検査や内視鏡検査は単独で受診すると割高です。

CT検査を自費で受けると2万円前後の費用が発生します。人間ドックでは血液検査やエックス線検査などのほか、必要と思われる検査を組み合わせてがんを調べられますが、価格は3万円台からの設定があります。
単独でいくつもの検査を受けるよりずっと負担を軽くできるので、ぜひ定期的な人間ドックの受診を検討してみてください。

原発性胆汁性胆管炎とは
がんの疑いが強い場合、転移が疑われる場合など、状況が悪化するほど検査費用も高くなります。
身体への負担も大きくなるので、人間ドックの実施はできるだけ早く始めることをおすすめします。

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